麺房
営業時間:11:00〜21:00
定休日:年中無休
テーブル上の調味料:一味唐辛子、ゆず七味唐辛子
ティシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:板そば(寒晒しそば)1,050円

国道13号沿いにある、数寄屋造りのお店。国産蕎麦粉・名水など素材にこだわってるというのがウリで、過去に司馬遼太郎が立ち寄り絶賛したとか…店先の「寒晒しそば」の貼り紙につられて数年ぶりに暖簾をくぐった。

平日の夜とあって、店内に客の姿はなし…店主がテーブルで取り引き業者と何やらエアコンについて打ち合わせているよう。品書きを見入る…う〜ん「寒晒しそば」は良いお値段とわかっていても、1人前の板そば(この店にもりやざるはない)680円を寒晒しにしてプラス370円…合計1,000円オーバーとは考えちゃう。でも、せっかく入った蕎麦の道、季節物をご賞味してみない手はありません!腹を決めて注文!
お茶をすすりつつ品書きを凝視…やはり、お高めな金額設定なのだな。季節の特製天ざる(2,100円)、かもそば(1,380円)、きのこおろしざる(1,100円)で、大盛りは各210円増し、蕎麦を太打ちの田舎蕎麦にするには100円増しだそうな…頭の中でそろばんをはじいていると板が運ばれてきた。

おお、これが「寒晒しそば」かあ…冬のさなかに極寒の清流に浸した後、蔵王から吹く寒風に晒した事により甘味と風味がグッと増しているというが…まずは、たぐった蕎麦をそのまますする、ズズッ!お〜確かに甘さと香ばしさが強い!蕎麦自体もカドの立ったシャキッとした歯応えで、コシも強い。さらにツユに浸さず2口3口…いままで食べた蕎麦の中で一番味が濃いかも、思った以上にやるなあ…寒晒し

ツユに浸してズズッ、本ワサビをのせてズズズッ…うん、マズイわけがない。サイドメニューやトッピングのつかない蕎麦のみで1,000円オーバーは、貧乏サラリーマンにはハードル高いけど、1年の間の極めて短期間しか食べれない限定品と考えればこれはこれでアリな気がする。
会計時、レジに立った店主が「いかがでしたか?」「いや〜寒晒しって初めて食べたんですけど、予想以上においしかったですね」「そうですか、今年は特によい出来だったんですよ」と満面の笑み。自信のある品を良い値段で出して、客においしかったと言われるなんて、そりゃ笑顔も光るわな…と、ちょっとひがみたくもなってしまった。
再来店の可能性:△
一ばん分店
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休
テーブル上の調味料:胡椒、酢、一味唐辛子、辣油
ティッシュの有無:なし
接客:気にならない
画像:もりそば 575円

この店のラーメンに関する噂は聞こえてくるものの、蕎麦の話題はとんと入ってこなかったので正直あまり期待していなかった。暖簾をくぐり店内に入ると先客は皆ラーメンを食べている…品書きに並ぶ、うどんやきしめん、ドンブリ物はまだしもカレーライスにチャーハンまであると「おいしい蕎麦が食べられるかも」なんて望みはほとんど消え、ここまでして自分は蕎麦を注文せねばならないのか?と胸が苦しくなったりする。別に仕事で食べに来てるわけではないし、蕎麦ブログをやっているからといって定期的な更新が義務づけられているわけではないが、さすがに2週間以上も更新せずにいると気持ちの奥の方がザワザワと落ち着かなくなってくるのだ。手元の品書きを閉じ、意を決して厨房にいるお兄さんに声をふりしぼる「もりそば!」
この2週間、別に蕎麦から離れていたわけではないが、去年末から回った40軒以上の蕎麦屋の中で見つけた◎の店のデータがあることも作用し、なかなか新店開拓に心がはずまなかったのだ。これだけ回ってわかったんだけど、蕎麦屋はラーメン屋より当たりハズレが大きいねえ…変な例えだが、ステーキを注文したのにハンバーグが出てくるような店がかなりある。しかも、牛肉100%肉汁たっぷりのハンバーグじゃなく、パサパサのマルシンハンバーグみたいなのだ…まあ、アレはアレでチープなおいしさがあるけど、ステーキのつもりで待ってるとこにアレじゃショックでかいぜ…だったら、もう…ねえ?おいしいステーキを食べさせてくれる店に行きゃあいいじゃない!知ってるんだからさ

悶々としていると、盆が運ばれてきた「ん?」あらやだ、蒸篭2枚重ねって始めてだな…置かれた蕎麦を覗き込む「んんんっ?」これはヤバい!全然予想とちがう、見るからにおいしそうな蕎麦じゃないか!白くて、ちょっとくすんで、手切りで角が立っている…2、3本たぐってそのままツルル〜ッ!ほら、うまい!コシがしっかりしていて、蕎麦の匂いもちゃんとある…思わず嬉しくて、もうひとたぐり何もつけずにすすった。3口目でやっとツユにひたす…ズズズッ!甘味が少なく、鰹節の香りが強い…でも、口には残らず蕎麦の匂いとタッチするようにスーッと消えてくれる。ホシが全くないだけあって、香ばしさはないけど期待してなかっただけにこの蕎麦は嬉しい。

蒸篭2枚重ねでも、量はたいして…なんて思ってたけど、いやはや普通の店の大盛りくらいはあるんじゃないかなあ?コシが強く咀嚼回数が多かったのもあるんだろうけど、実に満腹満足。これで500円台とはスゴク良心的な値段じゃん…思わず、品書きを改めて開いた。板そば(3人前)1,942円がノーマルだときしめんとの2種盛り、蕎麦だけにすると300円増ってのがおもしろい(でも、もりそば4人前頼んだ方がお得そう)。しかし、ここまで蕎麦がおいしいと逆にさっきは疎ましく感じたチャーハンやカレーライスが気になるなあ…両方共700円台ってのも、どうもヒトクセある気がする。薄めの蕎麦湯を猪口に残ったツユに注ぐと、鰹の香りがフワリと蘇って美味…やはり、来たことのない店に踏み行ってこそ味わえる(まさしく、味わえる)感動もあるんだなあ…と、改めて思いました。ごちそうさま
再来店の可能性:○
美や古
営業時間:11:30〜17:00
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:七味唐辛子
ティッシュの有無:なし
接客:気にならない
画像:もりそば 500円

以前、一度だけ店前の『鍋らーめん』の看板につられて入った事があったが「ごめんなさい、今はやってないの」と言われ、そのまま店を出てしまった。先月あたりから『寒晒そば』の筆書きが貼られているので「まさか…まだ、蕎麦の実は寒風に晒されてる最中でしょうに」と思いながらも気になっていた。平日は早く閉めてしまうようだったので、日曜の昼間、まさか『寒晒そば』に出会えるとは思ってないが、このひなびた店がどんな蕎麦を出すのかちょっと期待しつつ暖簾をくぐった。

昭和の香り漂う店内…こういう砂利敷き床の店って今はなかなか無いよなあ〜と感慨にふける。品書きに『もりそば』を確認して、お茶を運んでくれたおばちゃんに注文。

改めて品書きをじっくり見ると、大盛りがたった50円増しであることに気ずいてビクッ!いやしかし、他に客はいないからもう茹で始めちゃってるだろう…諦めよう…二日酔い気味だしな、普通盛りでいいのいいの。しかし、他のメニューもなかなか安価で好感持てるなあ『ざるそば(520円』てホントに海苔代だけプラスしたって感じだもんなあ。『鍋らーめん』の看板は相変わらず店前にあるけど、中華はまったくやってないんだな…

ぶつぶつ考えてると盆が運ばれてきた。おっ!おおっ、この色は!予想外だなあ…『寒晒そば』と共に『韃靼そば』のポスターもあったことはあったが、まさかこの値段の『もりそば』で韃靼そばが出て来るとは思わなんだ…ルチンをたくさん含んでおり、健康にはいいらしいが独特の苦味が好みを左右するという韃靼そば、何度か他店の品書きで見かけたが値段は普通の蕎麦より5割増くらいだったよう記憶してる…500円で韃靼そば?スゴイ店だ。

韃靼そば…ボクは、数年前に一度だけ上山の『きこりそば』で食べたことがあったが、正直「クセのある蕎麦」というだけしか印象がない。改めて蒸篭の蕎麦を見据え、2、3本たぐってそのままズズッ…蕎麦の香りはほとんどしない…茹で加減も柔らかめなので、コシや食感に特筆すべきものは感じない。独特のクセも強くはないが、やはり薄く漂っていて「不思議な蕎麦」そんな第一印象。
ツユをつけてズズズッ、おっ!これは江戸風ツユだ…なるほど、この強いツユなら「不思議な蕎麦」にも合うな。ふと、壁を見やると額になった大入札に『萬盛庵』とある…そういえば、このツユ『萬盛庵』に似てるかも。本ワサビをのせてズズズッ、これはいけない…オロシてから時間がたってるのか香りが飛んでしまっている。しかし、この店が会社の近くにあったら通ってみたいなあ…韃靼そばは、肥満予防や肝臓強化にも効果あると聞くし、種モノもほぼ500〜600円台…で、大盛りは50円ときている!この蕎麦でカレー蕎麦とかうまそうだなあ〜
半分ほど食べ終えた所で持ってきてくれた蕎麦湯は、薄かったけど超アツアツ!体が暖まる…ツユがかなり多かったので、最後まで濃い鰹ダシのすまし汁をいただいてるようで、実においしかった。

重そうな灰皿、どでかい七味入れ、店名の彫られた蕎麦猪口と徳利…そしてベニヤ合板のテーブルと、重くて軽くて古くて懐かしい…蕎麦はともかく、ひなびた雰囲気の店が好きな人は間違いなく満たされちゃう!そんな店でした。ごちそうさま

この、この店先のすすけたサンプルとか…たまらん!
再来店の可能性:○
寿々喜そば
営業時間:11:00〜19:00
定休日:水曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子、ギャバンブラック、胡椒、酢
ティッシュの有無:おしぼり
接客:おばちゃんの絶対的な仕切り
画像:板そば 700円

蕎麦ツユに近い和風ダシのスープに、たっぷりの長ネギがのった『鳥中華』が有名な人気店。ボクは山形に来て初めて食べた中華そばがここ(付き合う前の妻に「ちょっと変わったラーメン食べてみたい」とリクエストしたらここに連れてこられた)だったので、すごい印象深いものがあります。それ以来1年に1度くらい来てますが、蕎麦は食べたことがなかった!なので、初体験!いまだ店内に「新そば」のポスターが貼られてることに若干動揺しつつ、この店の基本蕎麦メニューである『板そば』を注文。

同時に頼んだ妻の鳥中華よりちょっと遅れて運ばれてきた板…めずらしい、ずいぶん小ぶりの板に白くツヤツヤ光る蕎麦が盛られています…パッと見は割と量がありそう。いくらか幅広で、エッジがピシッとたった蕎麦はホントに白く、ホシがところどころに見える。2、3本たぐってズズッとすする…蕎麦粉ならではの粉っぽさの少ない、ツルッとした食感は小麦粉の麺類みたいだけど、蕎麦の匂いや香ばしさは強く感じる…へえ〜これは予想外のおもしろい蕎麦だ。

もうひとたぐりすると、鰹節の破片が浮かぶツユにひたしてズズズッ!うん、鰹の香りが強いけど、ちゃんと山形らしいというか何というか、ツユがいつまでも口に残らず蕎麦の香りを邪魔しないおいしいツユだ。ネリワサビをのせてズズッ!本ワサビじゃないのは残念だけどあるだけマシか…やはり、蕎麦にはワサビが合う!

食べ終え、蕎麦湯でひと息…と思ったが、持って来てくれる気配がないので、帳場のおばちゃんに「すいません、蕎麦湯…いただいてもいいですか?」と聞くと「はいはい」と慌てた様子で持って来てくれた。今日はたまたま忘れてたのか?言わなきゃ出さない店なのか?でも、この寒いさなかに板そば頼んでるお客さんいないもんな…忘れてもおかしくない。大きめの蕎麦徳利につがれた熱々の蕎麦湯を楽しみながら、いま食べた蕎麦に思いを馳せる。この白さと食感から考えるに、ほとんど更科粉の所に香りづけとして殻皮をいくらか入れてバランス調整しているのか?それとも、この滑らかなツルツル感は小麦粉多めで、そこに荒めに挽いた殻皮で香ばしさをプラス…
実際、打ってる方に聞かなきゃ答えの出ない事だけど、こうしてあれこれ想像するのが楽しいし、思わずこうして悩んでしまうような個性的で不思議なおいしさの蕎麦だった。漆山の寿々喜といったら当然『鳥中華』!って感じだったれど、蕎麦もおもしろいなあ〜
再来店の可能性:○
《関連記事リンク》山形ラーメン消化機構『寿々喜そば』
BATH亭(スーパー銭湯テルメ内)
営業時間:10:00〜0:00
定休日:年中無休
テーブル上の調味料:受渡カウンターに各種調味料
ティッシュの有無:ナプキン(受渡カウンターに紙オシボリ
接客:気にならない
画像:どばもり天 550円

スーパー銭湯テルメの中にある飲食コーナー。場所柄どうせありきたりなメニューしかないんだろ…とあなどるなかれ、冷たい中華そば、河北の冷たい肉そば、横手やきそばなど意外に気になる名前が並ぶ。その中でも『どばもり天』は人気メニューで、風呂上がりにコレでお腹を満たしてくお客さんは、老若男女問わず結構多い。

まず、この山と盛られた蕎麦のルックスがいい…たまに不馴れなバイトの兄ちゃんが作ると低めだったりするが、やはり名前の通りなるべくドバッという勢いが感じられる方が嬉しい。蕎麦はもちろんウドン粉蕎麦でコシも香りもあまりないが「ゆるせん!」みたいな不具合はない。

少し濁ったツユは、こういう店にありがちな「業務用麺ツユ」を割っただけ…みたいなものではなく、まろやかでいて太めの蕎麦とバランスのいい塩分濃いめのツユ。ゲソ天はコロモ硬めのザクザクタイプで、決して大きくはないが3かたまり(3本ではなく、3かたまり!)程あって、値段を考えると充分満足できる。

どうせこういう店は…と思いながら食べると「おっ?」と嬉しいが、変に期待してくと「あ、やっぱり…」みたいな失望感があるであろう事は確実。足を運ぶ際は、どうぞ期待を抑えて「どうせ…」な気持ちで訪れる事をオススメいたします。ちなみに、風呂に入らずBATH亭のみの利用もOKだそうです。
再来店の可能性:○





