川芳
営業時間:11:00〜19:30
定休日:不定休
テーブル上の調味料:醤油、酢、胡椒、一味唐辛子
ティッシュの有無:店内BOXティッシュ1個
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

これだけ蕎麦屋の多い山形なので、【こだわり】だの【うんちく】に敏感な中年男性に蕎麦話をふると多くの人が行きつけの店やお気に入りの店をひとつふたつ持っていたりする。会社の休憩時間に「最近、蕎麦に目覚めちゃって…」なんて話したら、目をキラリと輝かせて数名がこちらにニジリ寄ってきてくれた。ここぞとばかりに、とっておきのオススメを教えてもらったのだが、その中に意外な店の名があった。数年前に『山形ラーメン消化機構』に記事を書いた店なのだが、正直言って良い印象はなかった…もう2度と訪れることもないだろうと思っていたのだが、その店の蕎麦がうまいと言うではないか…もし本当ならおもしろい!ちょっと意地悪なキッカケかもしれないが、さっそく行ってみることにした。
訪れたのは昼時、客は自分以外に5名…ラーメンやセット物の並ぶ品書きをチラリと覗き、もりそばがあるのだけ確認すると惑う前に注文!ホッとしながら改めて品書きを凝視「板そば850円(お蕎麦の好きな方へ」とある…やっぱ、たくさん食べたい人へのサービスメニュー的位置づけであるべきだよなあ。後ろの年配男性がクチャクチャと大きな音をたてて食べてるのが気持ち悪い…自分のが来る前に食べ終ってくれるといいなと祈りつつ「やはり、この店とは相性悪いのかな?」と思ってしまう。もりそばが出てきたのも遅め、ボクよりかなり後に入ってきた人のと一緒に運ばれて来た…しかし、まあとりあえずは食べてみよう!食べてみよう!

こだわりあるよう気取ってるわけではないが、比較の為に毎回最初は同じ手順で食べている…まずは、ツユをつけずにひと口。ツユをつけて2、3口。ツユにひたし、ワサビが溶けぬよう蕎麦にチョンとのせてひと口。う〜ん、ホントだ…ホントにおいしいぞ!こういう事も…まあ、あるっちゃあるんだろうけど、これでまた蕎麦屋巡りが俄然おもしろくなってきた!今までラーメンを食べて気に入ってた店でも、蕎麦を食べたらガックシって事もあるのだろうから、気を抜けないってとこもおもしろい!
蕎麦屋の事を書き始めてこの店で3軒目、やっとツユについて書ける!この店のツユは鰹節の香りが特に強い!それが良い事なのか悪い事なのかはわからないが、ボクはおいしいと思った。店内にあった案内によると蕎麦はつなぎ二割、蕎麦粉八割の『二八蕎麦』だという、コシがめっぽう強いというわけではないが、香りは芳醇で「ああっ、これこれ、この香り…」なんて恍惚とたぐり続けていたので、後ろの席の年配男性のことや遅配のことなどすっかり忘れてしまっていた。写真でおわかりになるか微妙なとこだが、この店は盛りがフワッとしていて実に蕎麦がたぐりやすい。乾いてなくても、やけに蕎麦が絡まってちょうどいい量をたぐるのが難しい事が多いだけに「なかなか、やるな…」と思ってしまう。先日読んだ本にあった池之端藪蕎麦店主の古い言葉を思い出した「本来、蒸籠には、小さい山で六つ置いて、それじゃみっともないから真ん中にふた山置いて、菜箸でならすのが蕎麦の盛り方。蕎麦の間を蠅がくぐれるくらいに盛らないといけません。こうすると水切れもいいし食べやすいし、ふわっとしてるから10枚分で12枚くらい取れちゃうんです。それが戦後すぐ、蕎麦が代用食みたいになって忙しい時期に、片手でポンと落として上だけならす、片手盛りの悪い癖がついちゃったんですね。これじゃお客の方も食べにくいから、食べ方も上達しません」蠅が通るとは大袈裟な例えだが、確かにこうやって盛られてる方が扱いやすくて、自分のリズムが乱され難くて気持ちいい。この、つけあわせがオシンコじゃなくて『もって菊』の酢の物ってとこもいいなあ…蕎麦湯もたっぷりいただき、大満足!しかし、ホントにおいしいとはなあ…
再来店の可能性:○
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