きらく

住所:山形県山形市あかねヶ丘2-15-43【地図】
営業時間:11:00〜14:00、17:00〜23:30
定休日:月曜日
テーブル上の調味料:胡椒、唐辛子
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:大板そば 1300円、ゲソ天 150円

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サウナでみっちり汗を流した後は普段なら「冷えたビールをキューッと!」てなところだが、二日酔いがどうにか抜けた日曜日夜であるが故「何かさっぱりした…おおっ、そうだ蕎麦が食べたいなあ」と思いついた。最近、一緒に蕎麦にハマりつつある妻も同意「おいしい蕎麦ならつきあう」とのことなので、一度訪れた事のある美味しかった店へ…しかし、タッチの差で「本日終了」の札が(灯はまだついてたのがさらに悲しい)…ここがダメとなると日曜日夜にやってる店か…と悩む、もしやと思い七日町はずれにある普段深夜までやってる店に行くが、ここも日曜は早仕舞い…そうこうしてる間に、二人とも空腹度が増し「とにかく蕎麦!うまい蕎麦を!」と気ばかり焦ってしまう。

そこで「ん」と思い出したのが、西バイパスにあるこの店。確か、飲み屋兼蕎麦屋で遅くまでやってて蕎麦もかなり本格的だという話を聞いたことがある…ちょうど1台分空いてた店前の駐車スペースに車を停めると、早足で店内へ…予想以上に賑わってたがどうにか店内中央の席に案内していただき、腰をおろす。品書きを拝見…もりそば2枚の値段で2.5人前あるという大板そばとゲソ天を注文。しかし、あれだね…普段自分が酔ってる時は全然気づかなかったけど、シラフで飲み屋って結構つらいものなのね…普通の飲食店では考えられないボリュームのガヤガヤと、たちこめたタバコの煙…お酒が飲めなかったり、タバコを吸えない友人を何の気遣いもなしに、居酒屋に誘っていた我が身を思い出し恐縮…

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「おまちどうさま」と運ばれた大板は結構なボリューム!黒くて太い蕎麦をすすると…あまり香りは強くない。肉蕎麦とかで食べるには合うのかもしれないけど、もりでこの蕎麦は個人的にベストとは思えない…ツユにつけてすすると…あれ?おかしいなと思って、もう一口…あれ?妻と顔を見合わせる「これって…」「う、うん」何だか、我が家で愛用している市販の麺ツユに似たお味…しかし、まさか、まさかね〜最近は市販のツユもおいしいから、お店で真面目に作ってるツユと似通う事もあるのだろう。メニューの信条書きにある「かつをの風味の利いたつゆがそばの味を絶妙に引き立てます」というのを、思わず読み直してしまった。しかし、板に水がたまり過ぎだろ…ちゃんと水切りしてくれたんだろうか?あまりビチャビチャなのでたまらず傾けると、ギョッとするほどの水が…幸いなことに本ワサビがたっぷりついてきたので、ワサビをのせまくっていただいた。

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リーズナブルなゲソ天は、サクサクふわふわ系でおいしかったですが「蕎麦!蕎麦!」と目を血走らせた我々はガックリとうなだれ、体中タバコ臭くなって店を後にしました…

再来店の可能性:×

 

みそのそばや

住所:山形県上山市石崎1-4-19【地図】
営業時間:11:00〜19:30
定休日:不定休
テーブル上の調味料:胡椒、一味唐辛子
ティッシュの有無:店内BOXティッシュ1個
接客:気にならない
画像:せいろ 650円

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上山には“明日のそばを語る会”というのがあり、7つのお店が協力してパンフレットを作ったり催し物などを企画し、かみのやま温泉を蕎麦処として盛り上げようとしている。一休、味津肥廬、川芳、一力、さかえや、みさき…そして、この『みそのそばや』がレポートの最後になるわけだが、何故この店が最後になったかというと一番食堂ぽいというか…ぶっちゃけ、うどん粉蕎麦の気配が濃厚だったのである。だが、他の6店がなかなかおいしい店揃いだったので「ここもきっと!」となるべく期待を膨らませぬように心掛けつつ暖簾をくぐった…

まずは、品書きを開いて驚いた!普通の「そば」の欄以外に「手打ちそば」という欄があり『せいろ(650円』『天ぷらせいろ(800円』の2品だけが別扱いとなっている。この店では何度も中華そばを食べてるし、この品書きも何度も凝視してきたつもりだったが興味がないと気がつかないものなのだなあ…しかし、まあこうやって「手打ち」と念を押されてるのだから間違いはないはずだ!普通のそばの『もりそば(550円』を横目で見ながら『せいろ』を注文。

にしても昨日の味津肥廬といい、この店も寒いなあ…足元からタイルの床を通してシンシンと冷えてきやがる。まあ、こんな冬のさなかに冷たい蕎麦を頼む物好きは少ないだろうから…と思い、周りのお客さんを見渡すと、やはり天ぷらそばだの、この店の人気メニューである麻婆ラーメンだのを皆温かそうにすすっている…ああ、麻婆ラーメンのゴマ油の香りが鼻孔をくすぐり堪らない!ラーメンはやっぱり毒だ!色んな意味で毒だ!

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小さく貧乏ゆすりをしながらお茶をすすっていると、おばちゃんが盆を運んできた…蒸籠が漆塗りで家紋入り、上に盛られた蕎麦もいい感じ!おおっ、いいじゃない!本格的な雰囲気じゃない!他の6店より高い値段設定だから、これでズッコケたらとドキドキしてたけど、取り越し苦労で済みそうだ…太さにバラつきのある蕎麦を2、3本たぐってズズズッ!細く突き出した唇の端で蕎麦の水分がパパッとはじかれる!咀嚼するとフワッと匂いたつ蕎麦の香り。ああっ、思ったより全然いい蕎麦だ!ツユにつけすすると、濃い鰹節の味が広がり「あ、しょっぱいかな?」と思った瞬間スッと消えて、入れ代わるように蕎麦の香りが咀嚼する奥歯の方から伝わってくる…失礼な話だけど、あまり期待してなかった事もあってすごくおいしく感じるなあ〜

蕎麦の量はけして多くなかったし、やけに小さな湯桶で出てきた蕎麦湯は薄め、漬け物は発酵進み過ぎでめずらしくひと口で残してしまったけど、おいしい蕎麦のおかげでそれなりに満足できました。ごちそうさま

再来店の可能性:△

《関連記事リンク》山形ラーメン消化機構『みそのそばや』

 

味津肥廬

住所:山形県上山市新湯6-34【地図】
営業時間:11:00〜20:00
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:胡椒、一味唐辛子
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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上山、新湯温泉街の中心部といっていい場所にある繁昌店。以前からこの店の『天丼セット(980円』は、何かあった時の自分に対するご褒美的なメニューであり、ボリュームある天丼と共に出されるもりそばは、コシのある細打ちで実においしい…と思っていたのだが、それは蕎麦にハマる前の話…こういう店が意外と改めて食べてみるとイマイチだったりして…などとドキドキしつつ暖簾をくぐった。

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囲炉裏のある大きなテーブル席に座ると、おばちゃんが「いらっしゃい」とお茶を運んでくれる…天丼セットを凝視しつつもりそばを注文。お茶をすすりながら店内をキョロキョロ…ちょっと足元が寒いなあ、さっきから入ってくるお客さんは皆座敷席へと入ってるみたいだけど、あっちの方が温かいのかしら?なんて考えながらメニューをめくる。『ざるそば(600円』『板そば(800円』『づけ天そば(850円』かあ…この店は、中華そばもなかなかおいしいんだよな…ハッ、いやいや、もりそばでいいのもりそば!

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「おまちどうさま」と運ばれてきた盆を見てちょっとほくそ笑む…うずらの生玉子がのってる!念願の生玉子がついに試せる!そばも妙なツヤツヤ感がなく、硬そうで見るからにおいしそう!早速、箸を割って蕎麦をたぐる…ズズッ、ああ良かった…ちゃんとおいしい蕎麦だ!コシがあって香りも立ってる。蕎麦猪口を持つと鰹がフワッと漂う…そこに蕎麦をひたしてズズズッ、本わさびをつけてズズズズッ。とりあえず半分ほどまでは勢いで蕎麦をたぐり、その先はついにうずらをツユにポチョン!軽く崩して、そこに蕎麦をからめてズズズズッと一気にすすった。お、あ、はいはい、なるほどね…玉子とツユが混ざるとそこに親子丼的な雰囲気が出来るのね、もっと食感的なインパクトが強いのかと思ってたけど、香りの方がインパクトあったなあ…蕎麦とツユだけの質素な世界にいきなり親子丼が乱入してきたような、一瞬口の中がドッと華やぐような…揚げ物のように暴力的ではなく、仲間感がありつつ良い意味での違和感もあるような…ブツブツと考えながら残り半分も完食。薄めの蕎麦湯をいただき満足して席を立ちました。やはり、これからもボクにとって、この店の天丼セットはご褒美メニューであり続けると確信いたしました。ごちそうさま

再来店の可能性:◎

《関連リンク》山形ラーメン消化機構『味津肥廬』

原口そばや

住所:山形県上山市原口527【地図】
営業時間:11:00〜19:00(12〜3月は〜17:00)売切次第終了
定休日:火曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:なし
接客:気にならない
画像:もりそば 650円

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上山市街から10分ばかり車で走った田園地帯、果樹園の多い村落に佇む古民家の中の一軒が『原口そばや』である。辺鄙な場所にも関わらず、平日は地元客や営業回りの勤め人が、休日は県外から多くのファンがこの店に押し寄せている。

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店に入ると廊下の脇にある小さな厨房からおばちゃんが顔を出し「注文こちらでうかがいます」と告げられる。見上げるとシンプルな品書きが備えつけられている。大もりそば800円、そばがき550円、とりそば(大)900円(小)800円、生たまご50円、ビール、お酒、コップ酒と並ぶ。いつも通り『もりそば』を注文し、渡された番号札を手に隣の大広間へ入るとテーブルの7割はもうすでに先客で締められている。蕎麦茶を湯のみについで空いてるテーブルに座り、部屋の中見回す…ズラリと貼られたサイン色紙、部屋の真中にも立派な品書き、なぜか何枚もかけられているカレンダー。

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キョロキョロしてるとツユと青菜漬けが運ばれる…しっかり漬かった青菜の色がくすんでいて実にうまそうだ。味見してみたい気持ちは山々だが、ひと口目の蕎麦の香りに影響しそうなのでグッと堪える。お茶のおかわりに立ち上がろうかとした所で、蕎麦が運ばれてきた。見た目は、同じ十割で太打ちの田舎蕎麦である『七兵衛そば』に似た印象…2、3本たぐる…おや?ここのは短くないな、ちゃんとすすれる長さのある蕎麦だ!ズススーーッ、うん、おいしい。『七兵衛そば』より蕎麦自体がしっかりして、良い意味での粉っぽさがあり、香りが生きている。ツユにひたしてズズーッ、ん?もう一口ズズーッ、あれま、この感覚は初めてだなあ…普通は、口に入った瞬間にツユの味がワッと広がり、咀嚼してるうちに蕎麦の香りが来るんだけど、ここのツユは蕎麦の香りを感じた後に咀嚼された蕎麦と化学反応を起こしたかのように、甘味がフワッと出てくるぞ。これは、単にツユが甘いってことなのかなあ?よくわからないけど、味と香りが追いかけっこしてるみたいでおもしろい!なんだろ?なんだろ?と口の中に神経を集中させながら夢中で蕎麦をたぐる。

2/3程食べ終わり薄くなったツユをすすって猪口を空にし、徳利に残ったツユを注ぐ。やっぱ、ここに本ワサビがあったらな〜と思ってしまう。一味唐辛子はあるけど、ここで欲しいのはそういう刺激じゃないんだよなあ…例えるなら、ワサビはドアを思いっきり蹴破って入ってきてスッと消える刺激で、唐辛子はドンドンと足を踏み鳴らしながら入ってきてしばらく騒いでる刺激のように思う。スッと消えてくれないと蕎麦の香りの邪魔になってしまうのだ。もう一度、蕎麦だけですすってみる…ああ、おいしい!たまらず2口、3口と皿から直食いしつつ考える…自分は、細打ちの更科蕎麦が好きだったはずだったのに、いまは明らかにコッチの方がおいしく感じる。人の舌って変わるものだな…

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食後は、ほど良い濃さの蕎麦湯をすすりながら青菜をシャリシャリ…おおっ、しょっぱくておいしい!やばいなあ…毎日通いたいぐらい良い店だ、正直それほど期待してなかったんだけど、いま「死ぬ前に一杯だけ蕎麦を食わせてやろう」って言われたら(どんなシュチュエーションかわからんけど)、間違いなくここを選ぶな。他所で温かいそばが気になることはあまり無いけど、ここのとりそばは気になるなあ…こんどは、そばがき好きな妻を連れて一緒に来ようと心に決め席を立った。

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再来店の可能性:◎

 

梅蕎麦

住所:山形県山形市東原町3-5-10【地図】
営業時間:11:30〜20:00
定休日:火曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もりせいろ 700円

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江戸末期創業の歴史ある店、現在の主人で四代目だそうである。今はもう少し北に大きな駅前通りができたので、この店の前の道も単なる“せまい裏通り”になってしまったが、西バイパスからひょろひょろと続くそこかしこに歴史ある寺が点在し、三津屋、庄司屋、そしてこの梅蕎麦と老舗の蕎麦屋がポツポツとあって千歳山まで続いているこの道、きっと昔はそれなりに名の知れた街道だったのではなかろうか?

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雪のチラつく平日の夜、店脇の駐車場に車を止め暖簾をくぐった。明るすぎない店内は整然としており清潔感がある。テーブル席の奥には会食などもできるのであろう、襖のついた座敷きがあり、客の姿はないが灯を消したりすることもなく、ピシッと座布団が並べられ暖房がかかっている。「いらっしゃいませ」と店奥からおばちゃんが温かいお茶を持ってきてくれた。品書きをチラッと見て、もりせいろを注文。

700円か…いままで食べたもりそば系の中で一番高いんじゃないかな?そんな事を考えながら品書きをパラパラ…大盛り200円増、『板そば(2000円』『大板そば(3000円』『ゆず切り(1200円』、もりとゆず切りの相盛りが『二色せいろ(1000円』となっている。ゆず切りかあ…ゆずは好きだけど、蕎麦の香りが邪魔されるのは嫌だなあ。

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テーブルの端には趣味のいい薬味入れ、小さな花瓶にはかわいらしい花が活けてある。しかし…歴史がちがうとはいえ、ラーメン屋と蕎麦屋ってのはどうしてこうも差があるのだろうか?ラーメンがよほど儲からないのか、それとも蕎麦がよほど儲かるのか…もちろん、薄汚れた座敷き、油でベトついた胡椒の置かれたテーブルっていう、ラーメン屋の雑然とした雰囲気も嫌いではないけど、あまりに何というか…漬け物の事もあるけど、こうして蕎麦屋を何軒も回ってみるまでは、ラーメン屋と蕎麦屋の雰囲気にこれほど差があるとは思わなかったなあ

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「おまちどうさま」と盆が運ばれてきた。皿に盛られた蕎麦はすごく細い、十割でここまで細いとはめずらしい…上山の『七福』と張る特殊なスタイルの細打ち蕎麦だ。2、3本たぐるがやけに短い「あれっ?」と思って、たぐり直すがやはり短い…まあ、十割だから切れちゃうのもしょうがないかとそのままズッとすする。

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モシャッモシャッモシャッ…音にするとそんな感じだろうか?細くて短いが固さのある蕎麦の歯応え、当然のように香りも強く、遠くにかすかなゆずの香りが見え隠れ…ゆず切りと同じ湯で茹でてるんだろう。これくらいの香りだと、蕎麦の味も邪魔しないから悪くないな…ツユをつけてズッ、本ワサビをのせてズッ!にしても、蕎麦がプチプチと短く、ツユの中でフワッと逃げてしまったりして扱いにくいな…あと、蕎麦はズズズッと大きくすすれないと、どうもしっくりこないというか、物足りなさを感じてしまう。

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蕎麦を食べ終え、蕎麦湯を注いで驚いた!今まで見たことないくらいドロドロで、まるで葛湯のよう…これは明らかに「蕎麦を茹でた湯」ではなく「蕎麦粉を溶かしこんだ湯」であろう!ズルズルっとすする…うまい!蕎麦の香りがして重くてうまい!そして、ここにもゆずの香りが漂っている!そばせいろ700円は高いかなと思ってたけど、この蕎麦湯がつくなら話は別だ!当然全部飲み干して席を立った。

いやしかし、あの蕎麦湯はクセになる…今こうして思い出しながら書いていても、あの舌触りが口の中に蘇り、もう一度すすってみたいと願ってしまう。

再来店の可能性:○

 

たから亭

住所:山形県上山市金生東2-6-19【地図】
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜20:00(日祝は休憩なし)
定休日:水曜日(祝日の時は木曜休)
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:紙おしぼり
接客:気にならない
画像:もりそば 600円

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路地裏の大きな民家を改築した店舗…とは言っても、七兵衛そばなどのように古民家をそのまま利用してるというわけではなく、民家をベースに和のテイストを生かしておしゃれにリフォームした感じ…といえば通じるだろうか?庭に面した廊下や大きな池も趣きある空間になっている。全席ゆったりできるスペースのある座敷き。土曜の昼時に訪れたのだが、客は市内の中小企業の社長夫妻という雰囲気の連れが2組、店員とも顔馴染みらしく挨拶し、その後その2組も顔見知りだったらしく大きな声で前日の忘年会のことなど話していた。

注文はいつも通り『もりそば』、蕎麦だけ同量おかわりの『もういっちょ(400円』というメニューが気になる…雰囲気的に量が少なそうだな。社長風のお客さんがそれぞれ大盛りやもういっちょを頼んでるのが聞こえる…まあ、足りなかったらその時だ。窓の外を眺めていると、奥の座敷きにいたサラリーマン2人組が食事を終え出て来て、社長風グループに挨拶をしている…ボク以外全員知り合いかよ!と、社長風の1人がこっちに向って声をかけてきた「ちょっと、そこの君!うん、君だ君!君は若いのに蕎麦が好きなのかね…見た所、稼ぎが多そうには見えないし注文も『もりそば』のみ、ここの蕎麦屋は味はいいが量が少なめなのが玉に傷…もし君が嫌じゃなかったら『もういっちょ』を一杯、私からご馳走させてくれないかね?いや、私も若い頃から蕎麦が好きだったんだが、なかなか腹一杯は食べられず先輩方に世話になってきたももももも…

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そんな妄想をしてるうちに蕎麦が運ばれてきた。写真を撮ろうと器を動かしてハッとする…皿も蕎麦猪口も冷やしてある!すごいなあ…これもアレか、気使いってやつか?てやんでベラボウめ!意味もなく勢いよく蕎麦をすすり上げる、ズズッ!コシの強い硬めの感触が舌に触れ、奥歯で噛むと蕎麦の香りがパッパッと広がる。あららら…おいしいわ、一休で感じたようなクルミのような香ばしさがある…こういう蕎麦って多いのかなあ?ツユをつけてズズズッ!本ワサビをのせてズズズッ!ああ、やっぱり香り高くおいしい蕎麦だ…再びツユをつけずにズズッとすする…ホントくせになる香ばしさだなあ…最近は、もうネギは使わないことにしているので、蕎麦をツユにチャプリ、上に本ワサビをチョコンとのせてズズッズズッとやってるうちに皿の上は寂しくなってくる…やっぱり、ちょっと量が少ないんだな。

「どうぞ」と運ばれた蕎麦湯はトロリとしていて、蕎麦猪口に注ぐと鰹節の香りがフワッと立ってきた。まるで椀のフタを開けたお吸い物のようだ…チビリチビリと注ぎ足しながら湯桶の中身を全部飲み干し、席を立つ。玄関脇の喫煙スペースで社長風が煙草を吸っている…目が合ったらどうしようかと思った(どうもせんでいい)が、社長風は天井の太い梁を見上げ満足気に鼻から煙を吐いていた。

再来店の可能性:○

 

やぶいち

住所:山形県上山市河崎3-5-5【地図】
営業時間:11:00〜20:00
定休日:年中無休
テーブル上の調味料:胡椒(ギャバンホワイト)、七味唐辛子
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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店の外観といい内装といい民芸調というのだろうか、木を多く使った趣あるつくりになっている。清掃も行き届き清潔感があり、レジ回りには蕎麦茶や蕎麦かりんとうに混じり趣味のいい木のおもちゃなんかも置かれている。客層はサラリーマンも主婦グループも年配の方が多く、それなりに小金を持ってそうな人達が天ざるなどをすすっており、昼時はいつも混んでいる。以前、中華そばをいただいた時、なかなか好印象だったので蕎麦の方も期待できるはず…ととと、こういう期待で今まで何度もズッコケてきたんだ、落ち着け落ち着け!と暖簾をくぐる。

品書きを見る…うん、蕎麦メニューが充実してる!他のお客さんを見回す…うん、蕎麦食べてる人がたくさんいる!よし、大丈夫だと『もりそば』を注文…改めて品書きのチェック!大盛りが150円増で、『ざるそば(600円』『板そば(1050円』とある、ふむふむなるほど…蕎麦茶をおかわりしてきて席に戻ると、隣のテーブルのひとり客が吸ってるタバコの煙がこちらに直撃!混み合う昼ぐらいは禁煙にしたらいいのに…いま蕎麦が届いたら嫌だなあ〜と考えてると、こういう時に限って来てしまうんだよなあ

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テーブルに置かれた皿を覗き込む。蔵王産の蕎麦粉とこだわりの一番茶で打たれたという茶蕎麦のお味はいかに!2、3本たぐってズッとすする…あれ?ツユにひたしてもうひと口ズズッ…おや?ツルツルで適度にコシもあり食べやすい蕎麦だけど…あまり蕎麦粉の割合は多くないんじゃないかな?香りが弱い…にしては短くちぎれてるし、お茶のせいで蕎麦の香りが消えてしまってるだけか、それともそれとも…頭にハテナを浮かべながらすすり続けた。

爽やかなお茶の香りを纏い、ツルツルと食べやすいこの店の蕎麦が人気あるのはわかるけど、ボクが望んでる物ではなかった…蕎麦の好みも色々だわなと、改めて思いながら薄い蕎麦湯をすすった。

再来店の可能性:△

《関連リンク》山形ラーメン消化機構『やぶいち』

 

洛し菴

住所:山形県山形市小白川町4-28-25【地図】
営業時間:11:30〜14:30、17:30〜20:00(売切次第終了)
定休日:火曜日
テーブル上の調味料:なし(!)
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もり(サービス品)500円

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『洛し菴』の「し」という字は、風に思うという特殊な漢字な為、ひらがなにて代用させていただきます。閑静な住宅街にある落ち着いた佇まいの蕎麦屋さん、同じ敷地に『空』というcafeがある。テーブル席に腰を下ろすとお茶を運んできてくれたおばちゃんから、ランチメニューだという『もり天そば(700円』を推され一瞬悩むが、サービス品とカッコ書きされた『もり』を注文。おしぼりで手をぬぐい、茶を一服した後、改めてじっくりと品書きを眺める…『ざる(600円』『天ざる(1350円』なるほど…『薬味(50円』『たれ(100円』とおかわりの追加料金が載ってるのはめずらしいな。壁に貼られた品書きには『焼きうどん(900円』というのがある。塩味・ソース味が選べるとは本格的だな…

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キョロキョロしてると盆が運ばれてきた。蕎麦は白っぽく、手打ちらしく太さにちょっとバラつきがある。2、3本たぐってズズズッとすする…七三の蕎麦は、それほど強くないがちゃんと香りがたってくれて嬉しい。ツユをつけて食べてみようと、蕎麦徳利から器にツユを注ぐが、この器がどうにもいけない。プラスティックで軽くて妙に大きく、蕎麦猪口のようにムンズとつかむこともできないし、椀のように足がないので器の尻に指を潜り込ませるのもままならない。かといって、テーブルに置いたまますするとツユが飛びまくっちゃうし…しかし、味の方は悪くない。ツユをつけ、ワサビをのせてもなかなか美味。

ふと、盆の端にあるお猪口が気になる…唐辛子のようだが、色がずいぶんくすんでる。ツユにひたした蕎麦の上にパラパラとひと降りして、すすってみる「おおっ!」辛味より山椒の香りが広がってなかなかおいしい…もうちょっと多めに降ってさらにズズズッ!山椒以外にも海苔や紫蘇など複雑な味が広がる。聞けば、この七味唐辛子、京都の老舗から取り寄せしているこだわりの七味とのこと…すっごく好みだけど、やはり蕎麦の香りを優先するにはちょっと邪魔になるかも…悩みながらも、後半はかなりいっぱい使ってしまいました。

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しかし、これで500円とは驚き…今まで食べて来たちゃんと香る蕎麦の中で最安値じゃなかろうか?昼の早い時間だったので、蕎麦湯は薄くてイマイチだったけど、満足させていただきました。ごちそうさま

再来店の可能性:○

 

長好亭 みさき

住所:山形県上山市美咲町1-4-6【地図】
営業時間:11:00〜19:30
定休日:月二回水曜日
テーブル上の調味料:ラーメンコショウ、一味唐辛子
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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蕎麦好きの同僚が、上山でオススメの一軒だと推してくれたお店。以前、中華そばを食べに来た時は、あまり蕎麦屋らしさみたいのは感じなかったので半信半疑だったのだが、過剰な先入観や期待はかえって邪魔になるので「平常心、平常心」とつぶやきながら暖簾をくぐった。椅子に座り、品書きを眺めて『もりそば』を注文…お茶をすすりながら店内を見回すと、蕎麦関係のポスターが多いことに気づく。おお、本気なんだな…と一安心、最近どうも当たりをひけてないので疑心暗鬼気味なのだ。

にしても、この店は品数が多い。冷たい蕎麦、温かい蕎麦、うどん、中華そば、ドンブリ、定食、セット物…ざっと数えても50品以上ある。そんなことを関心してると、お盆が運ばれてきた。蒸籠に盛られた蕎麦はちょっと平打ちで形が揃いツルっとした印象。2、3本たぐってスルルーッとすする。石臼で挽いた自家製の蕎麦粉を使ってるというだけあって香りは悪くない…が、インパクトはそれほど強くない気がする。ツユをつけてヅルルーッ、本ワサビをのせてヅルルーッ「う〜ん、こんなもんかな…」最近、良くも悪くも存在感のある蕎麦が続いてたので、普通においしい蕎麦だと逆に物足りなさを感じてしまう…

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でも、考えてみれば、蕎麦なんてそんなもんだ。この道に入ったばかりの時に書いたような気がするが、塩や油の強い味による「うまい!」とか「まずい!」ではなく、何となく「ああ、蕎麦だな…」と思いながら食べ終え、口に残る蕎麦の気配に「ああ、蕎麦だったな…」と、そんなボンヤリとした雰囲気自体が蕎麦のおいしさなのだ…改めてそんなことを思ったりした。

蕎麦湯はかなりドロドロで嬉しい。そして、この店はツユが多いんだな…蕎麦でたっぷり使い、蕎麦湯にもちょっと注いだがまだ余っていた。はじめて、ツユを残して店を出ました。

再来店の可能性:○

《関連リンク》山形ラーメン消化機構『長好亭 みさき』

 

八千代食堂

住所:山形県上山市二日町7-10【地図】
営業時間:11:00〜20:00頃
定休日:火曜日
テーブル:醤油、辣油、胡椒、一味唐辛子
ティッシュの有無:店内に何個かBOXティッシュ
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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盛りが良くなかなかおいしい中華そばを食べさせてくれる食堂だし、すぐ裏手にレベルの高い蕎麦をだす『川芳』があるので、まずそれなりの蕎麦が出てくるだろうと期待していた。店の電光文字看板によると「田舎風蕎麦」とのこと…太打ちでコシのある黒い蕎麦かな?久しぶりにそういうのもいいなあ…つい先日『いく代』で期待し過ぎることのリスクを思い知ったくせに、ついつい暖簾をくぐる時は蕎麦の香りを想って胸が高鳴ってしまう。

昼時とあって店内は混雑している。観光客風の女性グループの隣しか空いてなかったので、そこに腰をおろす…品書きに“もりそば”を確認して注文。テーブル席の奥は、いつも常連の老人が昼から酒を飲みながら雑談…これといって盛り上がってる様子はないが、いつ来ても2、3人でコップ酒やビールを煽っており少々うらやましい。隣の女性グループは話している言葉から韓国人らしいと判明…女性のグループ旅行といえば騒がしいのが常なのに、昨夜はしゃぎすぎて疲れているのか、日本語の品書きしかないこの店でどうにか注文はしたものの何が出てくるかわからずに戸惑っているのか、みな緊張感を漂わせ話し声もボソボソと低い。こういう時に韓国語でサラッと「ご旅行ですか?何かこまったことはありませんか?」くらいの事が言えたらかっこいいんだろうけど…そんな事を考えていると、隣のテーブルに料理が運ばれてきた。ボクの席から一番見える場所の女性が頼んだ品は“親子丼”、韓国の人は何でもグチャグチャにかき混ぜて食べるという話を本で読んだことがあったので、横目で観察していると…ははは、やっぱしグチャグチャにしてる。ははは、その国々の文化のアレなので不快感みたいのはないけど、子供食べみたいで何か笑える…周りのテーブルの地元客がギョッとしてないか、一瞬心配して見回すがイヤらしく観察してるのはボクだけらしい…ホッとする。

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「はい、おまたせ」ボクのもとにも盆が運ばれる。確かに黒い田舎蕎麦風だが妙にツヤツヤ…こ、これはまさかと怯えつつ、ひとたぐりツルツル〜ッ「ああ…やってもうた」また、つなぎたっぷりのうどん粉蕎麦だ…しかも、これはスーパーでよく見かける生麺タイプの『羽黒そば』にそっくり!まいったなあ…と落胆しつつも、蕎麦の香りを探してツルツルとすすり咀嚼し続けていると…ん?何と恐ろしい事に蕎麦の中から中華麺が…おいおい、駅の立ち食い蕎麦屋じゃねえんだからコレはあんまりだろ!憤りを感じるが、すぐに自責モードに…しょうがないさ、店名に食堂ってついてる時点で期待する自分が悪いのさ、中華そばが自家製麺だからって「じゃあ、蕎麦もいけるんじゃない?」なんて勝手な思い込みする自分が悪いのさ…悪いのさ悪いのさ

思った通り、蕎麦湯は出てこなかった…まあ、出されても困るけど

再来店の可能性:(蕎麦に関しては)×

《関連リンク》山形ラーメン消化機構『八千代食堂』

いく代 やぶそば

住所:山形県上山市矢来2-2-12【地図】
営業時間:11:00〜15:00
定休日:不定休
テーブル上の調味料:胡椒、一味唐辛子
ティッシュの有無:店内いくつかBOXティッシュ
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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お昼しか営業していない路地裏の店ながら、店内はいつもお客さんで混み合っている。以前、中華そばを食べた時「スゴクおいしい!」とは思わなかったが、上山の人が好きそうな味だなあ…とは思った。麺にコシはあるのだが固くなく、スープも優しい味で全体的にスルスルッと食べやすいのである。しかし、店名にあるのは「そば」の文字、この店の本業は薮蕎麦なのだ!…と思い足を運んだのだが、店に入って品書きを見ると中華そばメニューがずらりと並んだ一番下の段に『もりそば』と『ざるそば』だけが肩身せまそうに書かれているだけ…おや?冬だというのに温かい蕎麦メニューもないし、まわりのお客さんは全員中華そばを食べている…おや?これは…もしかしてヤバイんじゃない?ヤバイんじゃない?

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そんな予感は的中!ひと目見ただけでハッキリわかる、つなぎたっぷりのうどん粉蕎麦だ!愕然としつつも、ツルルッとすする…蕎麦粉少なめな上に茶蕎麦なものだから、香りが絶望的に薄い。店に入る時点で「蕎麦を食べるんだ!あの香りを!」なんて、変にテンション上げてるもんだからこういう時は妙に落込む。いや、悪いのは自分なのだ…2品しかない時点で気づけよ!まわりが中華そばだけ食べてる時点で気づけよ!空気読めない自分を責めつつ冷水で丁寧に締められたプルプルの蕎麦をすすり続けた。

再来店の可能性:×

 

七兵衛そば

住所:山形県大石田大字次年子266【地図】
営業時間:11:00〜18:00
定休日:第一・第三木曜日、盆、正月、彼岸
テーブル上の調味料:七味唐辛子
ティッシュの有無:店内BOXティッシュ1個
接客:気にならない
画像:もりそば(食べ放題)中学生以上 1050円(小学生 840円)

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県内でも有数の人気店で、特に県外からのお客さんが多く、ネットで検索すると山ほどレポートが出てきます。以前から気にはなっていたのですが、ボクが行けるであろう土日はとにかく混むらしいので敬遠してました…が、蕎麦道に入ったからには一度は訪れなければと機会を伺い、ついに先日行って参りました。

12月の頭に降った雪、町中では数日で消えて積もることはなかったのですが、大石田方面へと国道をはずれ山に入っていくと驚くほど積もっていてビックリ!さすが次年子なんて地名がつく(雪深い地帯なので、積雪の深い年末に産まれた子供の出生届けは年明けにならないと出しに行けなかったというエピソードからついたそう)だけのことはあるな…と感心。「道まちがえたかな?」という頃に田んぼの中に看板が現われるが“手前100m”とありUターン、田んぼを抜けた先の集落に民家を改造したお店がありました。

昼時が一番混むというので時間をずらし15時過ぎに訪れたのですが、アラッ?気が抜けるほど人の気配なし…店内に入ると客はゼロ「あ、これは店内の写真をたくさん撮れていいや」と思ったのですが、後からパラパラと来客があり完全に撮り損ねた形になってしまいました。

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席につくと、まず漬け物等の小皿が3つ運ばれました。大根とカブの漬け物と、キクラゲのおひたし…このキクラゲがおいしかった!洋ガラシがちゃんと辛くて、薄味のついたトロトロのキクラゲにあうんだ!「箸休めなんだからマジ食いしちゃいかんぞ!」なんて妻と言い合いしてるうちに、この店の一番のポイントである大根汁と蕎麦ツユ、ネギが運ばれ、追ってプラスティックの椀に入った蕎麦がきました。

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さあ、食うぞと蕎麦に手を伸ばすと、おばちゃんが「おかわりしますよね?もう1杯茹でていいですか?」と早速おかわりの確認、お願いするとニヒルに微笑みながら厨房へ去ります。

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んで、まずは蕎麦をそのまま2、3本たぐってみると…ん?どれもちぎれてるのか短かめだなあ…十割だからしかたないのだろう、ズッとすすってモチャモチャモチャ…思ったほど固さや十割ならではのボソボソ感はなく食べやすい。口の中に蕎麦の香りが広がったとこで2口目は、大根汁の入った猪口に濃いツユを足して好みの味付けにしてあるとこへ蕎麦をひたしてズズズッとひと息にすする。うん、やはり大根の味と蕎麦は相性がいいなあ…うまいうまいと、まずは1杯目を食べ終え、引き続き2杯目をすすってると段々と胃が満たされてゆき「ああっ、この蕎麦をまだまだ好きなだけ食べ続けていいんだ…」と多幸感が押し寄せてくる。が、後から考えるとここがピークだった…それほど大食いではないので、3杯目の途中で満腹感が押し寄せ、どうにかこうにか器を空にはしたが、余韻を楽しむような余裕はなく膨らんだ腹をさすりながら、店を後にした。

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さあ、店舗外観の写真を…と思ったが、山の日暮れは早くすでに真っ暗…ガーン、雪の積もった風景とかも撮りたかったのに!食い意地に負け「まずは蕎麦を食べてから」と店に入ってしまった自分を恨みつつ、大根汁で活発になってしまった胃袋からゲップを連発しつつ家路につきました。正直、今でも思い出すとウプッてなるけど、県外から友達が来た時とか是非連れてきたいなと思いました。場所といい店構えといい、個性的な蕎麦といい見所満載で実におもしろい!ただ、蕎麦がどれもプチプチと短いのだけが…残念だったなあ

再来店の可能性:○

一休

住所:山形県上山市鶴脛町2-12-5【地図】
営業時間:11:00〜19:00(売切次第終了)
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:店内何個かBOXティッシュ
接客:気にならない
画像:せいろう(もり)650円

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外は木枯らしが吹いてるものの、午後の陽射しがさしこむ店内はホンワリと暖かい。以前、蕎麦好きで上山出身の義親に「上山で一番好きな蕎麦屋さんてドコですか?」と聞いた時に教えてもらった店がここだった。暖簾をくぐってスグの所にガラス張りの蕎麦打ち場があり、毎日その日に使う分だけを石臼で挽き、ここで打つのだという。座敷席にあぐらをかきいつも通りにもりそばを注文しようとしたが、この店のもりそばに当たる『せいろう』の普通盛りには「少なめです」とあり、大盛り(950円)には「女性でも全然いけます」的なことが書いてある(ちなみに特盛りは1150円)ので一瞬悩んだ…が、意を決し普通盛りを注文。足りなかったらコンビニでオニギリでも買えばいいのさ!そう考えて今までの店でも普通盛りを頼み、それで結果的には結構満足できたのだから…足らないと嫌だから大盛りに〜セットに〜じゃ、今までと同じデブ街道まっしぐらなのだ!「大盛りの誘惑には負けん!」食いしん坊は外で食事するたびに、いちいちこんな風にかなり深刻な自問自答をせねばならないので疲れる。

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お茶をすすって待ってるうちに、ボク以外の2組のお客さんは食事を終え席を立ってしまった。おお、貸切状態だ!必要以上にくつろいでいると、盆が運ばれてきた…どんなに小盛りかとおそるおそる蕎麦の量をのぞきこむが、思ったほど少なくは見えない。うんうん、やはりこれで良かったんだ!さっそく割箸を手にして、蕎麦を2、3本たぐってすする…お、おおっ?思わずもう2、3本ズズッ−ッ!あらやだ、すっごくおいしいじゃん…蕎麦の香りの奥にクルミのような香ばしさがフワフワと見隠れしていて驚く。化学調味料を使わず、店でおろしたこだわりの鰹節を使用してるというツユに蕎麦をひたしてすすり、本ワサビをのせてすすった…やばい、この蕎麦マジやばい!何もつけないのが一番おいしい!挽きたて、打ちたてだからかはわからないが、蕎麦の香りが濃いというよりかなり複雑なので、ツユにひたすとその香りのいくつかが消されてしまい、何だかもったいない気がしてしまい焦る。やばいやばい!と心の中で叫びながら皿から直に蕎麦をたぐってすすった。

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結局、ワサビやネギや煎りゴマを直に蕎麦にのせて食べてみたりもしたが、蕎麦オンリーもしくはツユと蕎麦だけという普通の組み合せが一番おいしくいただけることに気づき、そのコシの強い蕎麦を思う存分楽しませていただいた。そんなわけで多めにあまったツユを楽しもうと、かわいらしい形の蕎麦猪口に蕎麦湯をそそぐと、すんごいドロドロ!すするとこれがまた超うまい!それほど客が多いようには見えないが、ここまで濃いってことは…今さっき打った蕎麦だから?それとも、蕎麦湯だけ別に作ってる店があるって聞いたことがあるど、そういうことなのか?とにかく、うまいうまいと飲み干し見事満腹になることができました。いや〜こんど義親に会った時、変に気を使わず思ったままの感想言えばいいから気が楽だ!というか、今度は一緒に誘って特盛りをたからせていただこうかな!ぶへへ

再来店の可能性:◎

 

手打そば 七福

住所:山形県上山市石崎1-7-33【地図】
営業時間:11:00〜19:00(売切次第終了)
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:店内何個かBOXティッシュ
接客:気にならない
画像:せいろ(もりそば)650円

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上山警察署の並びにあるこだわりの蕎麦店。何がこだわりってこの店、うどんや中華そばがないってだけじゃなく、蕎麦も温かいツユのいわゆるかけそば系までまったくないのだ(冷たい蕎麦を温かいツユで食べる『鴨せいろ』などはある)。毎朝その日のぶんだけ石臼で挽いて十割で打ってるという蕎麦は、抜き身を使った細打ちの『せいろ』と、玄蕎麦を使った太打ちの『田舎せいろ』の二種類。ツユも材料にこだわり、化学調味料は一切使わずに作っているとのこと。う〜ん、前口上だけでゴクリと喉が鳴るような店だ…

店内は大きめのテーブルを配した座敷席、平日の昼時とあってひとり客の勤め人が多いようだ。みな板蕎麦を食べてるよう…普通のもりそばは量が少ないのかな?細打ちか太打ちかでかなり悩むが、十割の細打ちとはめずらしいのでそちらの『せいろ(もりそば』を注文。おいしい蕎麦茶をすすりながら品書きを熟読…細・太それぞれと、両方のってる二色というのがあり、薄板蕎麦(950円)、板蕎麦(1250円)、大板蕎麦(1550円)と増量にしたがい300円づつ上がっていく構成になっているようである(二色は50円増)。

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「おまたせしました〜」と運ばれてきた蕎麦を見てギョッとした。細い!予想以上に細い!更科粉だけあって色の薄い「そうめんか?」と見まごうような蕎麦に恐る恐る手を伸ばし、2、3本たぐってズススッとすすりこむ…おおっ、あたり前だけど蕎麦の香りが広がりホッとする。ツユをつけてズズッ、ワサビをのせてズズッ、中華そばのスープだと化学調味料が入ってるものと入ってないものの差はかなり大きく感じるけど、蕎麦ツユの場合はあまり違和感ないんだなあ…普通においしい。意外な細さによる食感が新鮮で、最初のうちはかなり楽しく食べていたが、後半はちょっと口飽きしてしまった…やはり、ある程度太さがあった方が咀嚼のしがいがあるというか、香りをゆっくり楽しめて満足感が大きい気がした。

蕎麦湯をいただきながら大根漬けをポリポリ…う〜ん、おいしい!蕎麦屋の漬け物はホントはずれがないなあ…ラーメン屋なんて、業務用の真ピンクの桜大根とかキュウリのキューちゃんとか普通に出てきてたけど、随分な違いだ。今度は『田舎せいろ』にトライせねばと心に誓いつつ店を後にした。

再来店の可能性:○

 

松福亭

住所:山形県山形市東原町1-11-22【地図】
営業時間:11:00〜22:00
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:醤油、一味唐辛子、山椒
ティッシュの有無:店内BOXティッシュ1個
接客:気にならない
画像:ざるそば 450円

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山形大学とオーヌマホテルの間の交通量の多い十字路に位置する“うなぎとそばの店”である。以前からこの交差点を通りがかるたびに、店内をチラリとのぞける窓の隙間から昼は定食目当ての学生や勤め人、夜はお酒絡みの客がそれなりに入っているのを見ては、気になっていた。温かい天そばをつつきながら燗酒を2合ばかり飲んだ後、もりそばで締める…なんて、こういう道に入ったからには憧れる飲み方であり「もしかしたら、そういう使い方に適した店なのかも…」そんな期待を持って店に乗り込んだ。

あれ?店内は薄暗くて寒い…そして無音「いらっしゃいませ」うおっ!カウンターの中に店の人がいた…ってことは営業してるんだな。それにしてもイスに敷かれた座布団がどれも絶望的に汚い…いや、洗い過ぎて白っちゃけてるだけで汚くはないのかも…1人だけなのでここはカウンターに座るべきなのだろうが、カウンター付近は特に明かりが暗くて気がすすまずテーブル席に座る。まあ、グループが入ってきたり店主に咎められたら移動しよう…品書きに『もりそば』はないので『ざるそば』を注文。450円とは格安だが(ちなみに天ざるは700円でした)、嫌な予感もする。でも、看板に大きく「やまがたのそば」って書いてあったからな…変なものは出てこないだろう。にしてもテーブルがやけにベトついている、灰皿は使わないので端に寄せようとしたが、動かない、かなり力を入れたが動かない。ま、まあ、うなぎ屋だから脂が出るのは仕方ないのだろう…キョロキョロしてると、店主がカウンターから出てきて、ホールの棚にあったラジオのスイッチを入れる…ラ、ラジオ?ある意味新鮮だ。改めて考えてみると、いままで訪れた店は大体TVか有線の音楽か…無音だったところもあったかもしれない。

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ひとしきり観察した後は雑誌をめくっていたが、意外に時間がかかるのでカウンターの中の店主を見ると、何か手元で細かい作業をしているようだ。『ざるそば』作るのに一体どんな作業を?ネギ?にしては長いこと動いてるな…「注文聞きちがいか?」等と心配してると盆が運ばれてきた。ちゃんと『ざるそば』でとりあえずホッとする…箸を割りまずはひとすすりヅツツーッ!ああ、やっぱり…つなぎ多めの蕎麦だ…しっかり水で締めてあり、冷たくてツルツルだが蕎麦の香りは極めて薄い。まあ、ツユも悪くないしと思ったところでハッと気づく「本ワサビかあ〜」さっき熱心に作業してたのは、これをおろしてたのだ。にしても、この蕎麦に本ワサビとはもったいな…いやいや、この店なりのこだわりがあるのだろう。薄いながらも蕎麦湯もついてたし、まあまあ、うんうん…なるほど

再来店の可能性:×

 

そば処 すぎ

住所:山形県山形市小立2-5-8【地図】
営業時間:11:00〜15:00(土日祝〜17:00)
定休日:第一・第三金曜日
テーブル上の調味料:胡椒(ギャバンブラック)、一味唐辛子
ティッシュの有無:紙おしぼり、店内何個かBOXティッシュ
接客:気にならない
画像:板そば(三人前)1500円、げそ皿 210円

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県外から友達が来ると決まって連れてくる店なので、ボク自身山形で一番多く食べてるのはここの板そばだろうと思う。田舎風のちょっと東京では見ないような太さの蕎麦で「蕎麦は噛むんじゃなくて飲むんだ」というのを地でいってるような蕎麦好きを連れてくると、驚きつつもその香りの強さに新たな魅力を見い出し、気に入ってくれるのが眺めていて楽しい。この店の中華そばも素朴ながらもアゴダシの香る個性的なもので、評判がいい。蕎麦のことをやいのやいのと書くようになって初、改めてこの店の蕎麦の真偽を問いただしてみたく思い、妻を誘って板そばをすすりに来た。

暖簾をくぐると、それ程大きくないスペースにテーブルと座敷き席があるが、座敷き奥の下足入れに靴をしまって奥へと入るとドンとさらに広い座敷きスペースがあり入口近くよりずっと明るいので気に入っている。ただ、奥へ入っていいのかどうか手前で「んと、あの、えと…」などとフラフラしてると、厨房から「そちらにどうぞ」と手前の席に座るよう指示されてしまうので、ある程度の自信を持って行動する必要があるだろう。

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品書きを見ていると、ついつい「もりそば1枚と、中華そば1杯でも…」等と心が揺れてしまうが、蕎麦を食いたくて来たんだろ!と自分を一喝、鬼の形相で(大袈裟である)板そばとげそ皿を注文!回りの席でも結構中華そばをすすってる人が多く、少々うらめしいが茶をすすり耐える。ここのげそ皿はなかなか盛りが良く、以前3人で来た時に2皿頼んだら食べ切れなかったよな…なんて話をしてるうちに蕎麦が来た。おおっ、やはり板そばは迫力がある!鼻息も荒く2、3本たぐってツルツルッ!ほぅほぅ、なる程…以前は食べ難さを感じるほど太くてゴツゴツした印象があったのだが、今はそんなに強烈なインパクトはない。コシは強いがつなぎも入って長さのある、なかなかにおいしい二八蕎麦だ。良くも悪くも、アチコチで食べるうちに目と舌が蕎麦に馴れてきたのだな…そんな事を考えつつ、ツユにひたしてズズッ、ワサビのせてズズッ!この噛み応えと香りがいいのだな…中華そばを食べてた時のクセで、ついつい咀嚼中の蕎麦をツユか何かで飲み下してしまいそうになるが、ガマンガマン…急ぐ用事があるわけでないのだ、蕎麦の香りをゆっくり楽しもうではないかと箸を止め、口の中の蕎麦粉ひと粒ひと粒に思いを馳せる。

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ワサビとネギの小皿に大根おろしがチョコンと盛られている。冷たい蕎麦の具としてはポピュラーだが、こうして改めて対峙すると違和感がある「どうせ、ネギと同じように蕎麦の香りを消してしまうのだろう…」そんな事を思って見つめていると、妻が「おろしは蕎麦にあうよね〜」と言いながらツユにポチャン!ん、そうなの?ホント?ツユにひたした蕎麦にひとつまみ乗せてすすってみる…ほう、本当だ!ネギとちがって匂いが強すぎないし、辛味の刺激がいい感じに蕎麦とあっている!

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大体自分の領土と見定めた蕎麦の1/3程をたいらげた所で、げそ皿に手を伸ばす。しばし放置してあったが、まだ温かくザクザク感はまったく失われていない。ツユにどぷっとひたしてガブリ!衣のザクザクとやわらかいゲソの食感がおいしい。もしかしたら油のインパクトが弱まるかもと思い、多めにネギを入れ蕎麦をすするがかえって複雑になってしまい、蕎麦の香りに執着する以前に感じていたボンヤリとした食べ物になってしまった。いつかボクは「ゲソ天なんて一緒に食べたら蕎麦の香りが死んじまう、もりだけで食うのが本物だ」と言い出すようになるのだろうか?もしくは、新たな視点を見つけ楽しめるようになるのだろうか?今はまだわからない…

さすがに、3人前だけあって満腹!今回も色々なことを考えながら蕎麦に遊んでもらえて満足だ!

再来店の可能性:○

《関連リンク》山形ラーメン消化機構『そば処 すぎ』

 

さかえや

住所:山形県上山市十日町10-28【地図】
営業時間:11:00〜19:00
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:胡椒、一味唐辛子
ティッシュの有無:店内何個かBOXティッシュ
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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上山十日町通りの一本裏手にある蕎麦屋。温かい中華そばと、この店の名物である中華ぶっかけを食べたことはあったが、蕎麦をいただくのは初めてである。この通りは蔵が多く、そこかしこの民家の軒先きに柿のれんがぶら下がってたりと風情があって好きだ。

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例によって、もりそばを注文してから品書きをじっくり眺める…板そば(玉子orとろろ付)850円、天ざる1150円かあ、なかなかリーズナブルで好感もてるな。そういえば、蕎麦の本を読んでいると蕎麦ツユに鶏やうずらの生卵をポチャンと入れて食べさせる店が結構あるようだが、まだ当ったことがない…決して「おいしそう!」とか魅惑の組み合わせだなんて思わないが妙に気になる。蕎麦、ツユ、ネギ、ワサビだけのシンプルな世界に肉だの魚と言われると「いやいや、ちがうんだよな〜」と門前払いできるのだが、生卵となると「え?ううっ…」とひるみながら受け入れてしまえるような気がする。肉?魚?煮たり焼いたりされて温かい蕎麦の上にでも乗ってなさい!え、生卵?他に行くあて…な、ないの?じゃあいいよ、上がってけ上がってけ!そんなニュアンスが通じるだろうか?

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相変わらず馬鹿なことを考えていると、蕎麦を乗せた盆が運ばれてきた。う〜ん、美しい!この店のネギも瑞々しくシャキッと輝いてるし、漬け物も古漬けだろうか地味な色合いが何ともおいしそうだ。2、3本たぐってツユをつけずにスススッ…ツルツルしつつもコシの強い二八蕎麦の食感を楽しんでいると、香りがフワリと広がって「あ〜これこれ」と頬が弛んでくる。ツユにひたしてズズッ、ワサビをひとつまみのせてズズズッ…しかし、特においしいと言われる新蕎麦の時期に蕎麦好きになった身としては、ひょっとしたら今がピークでこの後月日がたつごとに蕎麦の味は落ちていってしまうのだろうか?としょうもない心配もしてみたりする。まさか、そんなことないよな…夏になったら蕎麦がまずくなったので蕎麦屋から客が消えたなんて話し聞いたことないもんな…

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ニヤけたり頭をひねったりしながら蕎麦をたぐっていると、店のおばちゃんが「これ、良かったどうぞ」とテーブルに小皿を置いてくれた。のぞき込むと、おおっ!これは中華ぶっかけにドサッと乗ってるタマネギの天ぷらじゃないか!もりそば1枚550円きりの客である私にこのようなほどこし…ありがたき幸せ。必要以上に卑屈な気分になりつつも「ありがとうございます」と素直にいただく。さあ、こいつがラインナップに加わったことによって順列組合わせがちょっと複雑なことになってきたぞ!とりあえず、蕎麦とワサビでみっちり蕎麦の香りを楽しんでから、最後の最後でタマネギをツユに投入!焦がしたネギの香ばしさとカリカリ感を楽しみ、ちょっと油っぽくなったツユで蕎麦をすする…ああ、やっぱり油が関わると香りが死ぬなあ…でも、これはこれでジャンクな味わいとして楽しもう。タマネギをもうひとかけら入れてネギと一緒にガブリ!サクサクシャキシャキ、サクサクシャキシャキ。〆は蕎麦湯と古漬けでクールダウン、蕎麦のおいしい店は蕎麦湯もおいしいなあ…油の重みも加わり満腹満足でごちそうさまでした。

再来店の可能性:○

《関連リンク》さかえやホームページ
《関連リンク》山形ラーメン消化機構『さかえや』

 

蕎麦処 あらくさ

住所:山形県山形市小白川町1-7-34【地図】
営業時間:11:00〜20:00(冬期19:00まで)
定休日:第2水曜日(他の水曜日は15:00まで)
テーブル上の調味料:一味唐辛子、七味唐辛子
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もりそば 650円

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住宅街にスッと溶け込みながらも、重みある壁と趣きある門で独特の雰囲気を醸し出している。決して広い敷地ではないが、店内の窓からはこじんまりとした中庭が見渡せ、明るすぎない座敷きに腰をおろすと琴の音が流れてる事に気づく。若い時は、こういう落ち着いた店に入ると「大人っぽいな…」なんて考えながらかえってソワソワしたものだったが、今では牛丼屋やファーストフード店の方が心休まらず、こういう場所の方が馴染める気がする。自分も歳を取ったのだな…と自覚する数少ない瞬間である。

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中途半端な時間に訪れたので、客は誰もおらず貸切状態。厨房の方から従業員のしゃべり声はするが、こちらに気づいてない様子だったので声をかけ『もりそば』を注文する。「ごめんなさいね〜」と微笑みながら持ってきてくれたお茶をすすりながら品書きをめくると、ちょっとビックリするほど品数が多い…まず、いつもチェックする『もりそば』の周辺事情は、『おおもり(900円』『天ざる(1600円』『限定 手打ち板そば:薄盛(1150円』『限定 手打ち板そば:厚盛(1450円』となっている…ぜ、全部このテーブルに並べてかたっぱしからハカリに乗せてみて〜などと野暮な事を思ってしまう。他に、洋風めん、ピリ辛煮込みうどん等の変わりダネや親子丼やカレーライス等もあるが、定食屋的に品数を揃えてるわけではなく、店主の探究心の現われらしくそれぞれ一癖も二癖もある事が品書きに添えられた説明でわかる。

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「おまたせいたしました」テーブルに置かれた盆の上を凝視するとアドレナリンがドパーッとでてくるのがハッキリわかる。馬鹿な話だと思われるかもしれないが、最近は何をどうどのタイミングで食べるか考えるのが異常に楽しく、以前だったら「え、こんだけ?」と感じたであろう盆の上も、今では情報が溢れ「と、とりあえず、写真写真」と妙に慌ててしまう。白いが濃い色の粉もポツポツと見える蕎麦をまずは2、3本ヅツツ〜ッとすする。ああ、やっぱり真っ白い蕎麦より香りの立ち上がりが早い気がする…コシの強さを噛み締め味わいながら「蕎麦粉何割だろう?」と考えるが、そんなのわかる程いい舌は持っていない(三七だそうです)。徳利から蕎麦猪口へとツユを注ぐ…蕎麦の盛りがお上品な量だから、ツユも少なめかと思いきや随分たっぷり入ってて嬉しい。ツユにひたした蕎麦をズズズ〜ッとやりながら長葱の美しさに気づいて箸が止まる(咀嚼は止まらず)。ええ〜っ、何コレ?この瑞々しさ、このエッジのシャキッとした感覚!いま切ったばかりなのか、切ったのを水にさらしてあったのか悩む…どっちだ?どっちだ?そして、このニオイのきつくない白いとこばかりという気使いも素晴しい!思わず、こちらもまた何とも美しい沢庵と並べてパチリ。

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山形では、ほとんど100%の蕎麦屋やラーメン屋で漬け物が出るのだが、こんな素朴で美しい沢庵が出たのってはじめてだなあ…ていうか、蕎麦屋のつけ合わせで出る漬け物の方がラーメン屋の100倍くらいおいしいよ…ううっ、蕎麦の道に入って良かった!蒸籠が空になり、余ったツユと蕎麦湯を必要以上に真剣に分量バランスを気にしつつ配合し(蕎麦湯もたっぷりでした)、蕎麦の香りの邪魔になるので一緒には食べなかった沢庵をポリポリ…全体量は決して多くはないけど小麦粉にはない蕎麦粉独特の重みと、これだけ色々考えながら食べてるからかそれなりの満足感があり、物足りなさは感じない。沢庵をかじる度に口中に残る蕎麦の香りが消えてくようで、止めて席を立ちたいのだがおいしいのでやめられない「まいったなあ…」と思いつつ薄笑いでポリポリポリ…

再来店の可能性:○

 
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 禿生 * hagenama

Author: 禿生 * hagenama
喰いしんぼう中年男子
1968年12月生 A型

【プロフィール詳細】

昔からラーメンが大好きで「蕎麦はイマイチ腹もちが…」などと思っていたボクですが、40代を目前にして蕎麦の魅力に開眼!楽しみ方を模索しつつも、今までスルーしていた蕎麦屋開拓にいそしむ毎日です。そんな日々自分の中で変化成長する蕎麦への思いを綴っておこうと思いこのBLOGを書き始めました。

記事はあくまで、ボクの超個人的な評価にすぎません…異なった感想をお持ちの方もいらっしゃると思いますがご了承ください。ご意見・追加情報等ございましたら是非コメントください。

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