港屋

住所:山形県山形市和合町2-1-30【地図】
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜19:30(LO)
定休日:火曜日(変更の場合あり)
テーブル上の調味料:七味唐辛子、胡椒(ギャバンブラック)
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もりそば(太打ち)580円

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和合町のこのあたりは普段あまり使わない道なので、たまに通ると何だか新鮮でいい。雪で薄ぼんやりと明るい夜、やわらかく灯された店先の白熱灯に誘われ、初めてこの店に入ってみた。整然とした店内に座敷きとテーブルがいくつか…正面にあるガラス張りの立派な蕎麦打ち台が目をひく。他に客の姿はなし。

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品書きを眺め、太打ちと細打ちの2種類ある蕎麦から、太打ちのもりそばを選んで注文。それぞれ『限定』とあり、その日打った分がなくなったら終いという事らしい…他にメニューは、うどん類、中華そば、丼ものに酒の肴と結構な種類がある。品書きの表紙には蕎麦へのこだわりが書かれている…太打ち細打ちそれぞれ異なる産地の蕎麦粉をブレンドし、別々の石臼で自家製粉してるとのこと…ついつい期待してしまう。

客は入ってこないが近所からの出前が多いらしく、ひっきりなしに電話が鳴り、厨房も忙しそうにしている。壁の貼り紙を眺める…昼時禁煙、カレーそば、カレーうどんにカレーらーめん(!)こういうの気になるなあ…中華そばには山形県産小麦のでわかおりを使ってるのかあ…そば屋の隠し酒“五薫”、このお酒の貼り紙たまに見かけるけど「隠し酒」といいながら、ここまで隠してない(ていうか売ってるからなあ)と「そのくらいおいしいということですよ」みたいな洒落とはちょっと違って間が抜けて感じちゃうな…

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そんなことを考えていると、蕎麦が運ばれてきた。店主の自作だという皿をのぞきこむ…おおっ、確かに太い!太くて平たい!きしめんのようないでだち…1本たぐってそのままズッとすする。なるほどモッチリしてて蕎麦の風味…そして香ばしさも感じる。この香ばしさは玄蕎麦の配合の割合の問題なのか、そもそも玄蕎麦そのモノ自体の質の問題なのか、それとももっと別の要因が絡んでいるのか?考えたり調べたりしても、なかなか答えには届かないでいる…黒いホシがあっても、香ばしさを感じない蕎麦もあるし…謎だ。

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ツユにひたしてズズッ、本ワサビをのせてズズズッ!ツユにひたすとコシの強さがまして、さらに歯応えが良くなる。この店ではめずらしく漬け物がついてこないで、変わり…というわけではないかもしれないが、辛味大根おろしが薬味としてついている。ネギとちがい大根おろしはインパクトの強さの割に、味が後引かないので蕎麦の香りを邪魔せず嬉しい。最近、ネギはまったく箸をつけないようになった。蕎麦とは合わなくとも蕎麦湯に入れると味が深まるという話もあるが、それもあまりピンとはこない。

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写真で見るとチンマリしたものだが、ほんのひとつまみで味をガラッと変える薬味の量や組み合わせを試す実験をすっかり満喫、久し振りに集中力途切れることなく遊ばせていただいた。これも、たっぷりの咀嚼に堪えうる蕎麦の力あってのもの…大きな急須で運ばれてきた蕎麦湯で腹を暖め、店を後にした。ごちそうさまでした

再来店の可能性:○

三津屋 本店

住所:山形県山形市上町1-1-75【地図】
営業時間:11:00〜20:00
定休日:火曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:せいろそば 580円

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思い起こせば8年前…産まれて初めて食べた山形蕎麦が三津屋さんでした。コシはしっかりあるものの、太さは他地方のものと変わらなかったので「普通においしいな」という事以上の感想はもてなかったのですが、今回久々に訪れてみて今までの平凡な印象がどう変化するか…そんな事を考えながら暖簾をくぐりました。

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座敷席に腰をおろし、壁に貼られたサイン色紙の数々を見回す…さすが人気店だけあって、有名無名ズラリと並ぶ数十枚…なかには、貼りきれなかったのか、はじっこに重ねて立て掛けられているのまである。品書きを眺めていると「お決まりですか?」と笑顔で女性店員がやってくる。同行の妻が「板そばはせいろそば2枚くらいですか?」と問うと、うまく伝わらなかったのか「男性なら1人で板そば1枚くらいペロリといけます」とか「お2人なら大板そばでも」と聞いてもいない事を教えてくれる…ガイドブックを見てやって来る観光客ならこう言われると板そばを注文してくれるのだろうけど、こちとら地元だ、1枚580円也のせいろじゃ商売の分が悪いだろうけど、せいろ2枚でお願いします。注文に応じながらも「足りなかったら追加もできますんでね」と心遣いいただく。

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物産会館そばにオープンした系列店、食べ放題をやってる“そばダイニング でわじ野”のパンフレットを眺める…が、でわじ野最大の売りである「食べ放題」の文字がどこにもない。不思議だな…と思いながら熱い茶をすすっていると、蒸籠の乗った盆が運ばれてきた。

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2、3本たぐってズズッとすする。コシは強すぎず蕎麦の香りもあり、微かに例の香ばしさも感じる。ツユにひたしてズズズッ、おっ?ツユにひたすと蕎麦のコシがグッと強くなった…ツユによって冷えたからか、ツユの塩分に粉が反応してこうなるのかわからないが、この方が食べ応えあっておいしいかも…ねりワサビを乗せてズズズッ、もう一度ツユにひたさずズズッ…細さとコシでツルツルと実に食べやすい。

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食事中に運ばれてきた蕎麦湯の湯桶がとても大きく、しかも並々と入っている。これを蕎麦猪口に2杯もすすっているとちょうど腹八分といったところで、普通に満足できた。蕎麦で満腹というのも悪くはないが、あまり一度に量を食べるとどうしても口飽きしてしまう気がするので、「足らなかったら別の店でもう一枚せいろを食べればいいや」くらいの気持ちで、基本メニューであるもりなりせいろを一枚きりたぐるのが、自分的には理想的な蕎麦の楽しみ方なのだな…と、改めて確信した次第である。

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再来店の可能性:△

 

やぶ家

住所:山形県山形市七日町5-3-32【地図】
営業時間:11:00〜19:30
定休日:火曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子、胡椒、酢
ティッシュの有無:紙おしぼり、ティッシュ各テーブル
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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七日町で飲み歩いた行き帰りによく通る道すがらなので「随分きれいな蕎麦屋があるな」とは思っていたが、入るのは初めて。あまり期待してしまうとコケちゃう事が多いので、平常心と唱えつつ暖簾をくぐった。整然とした外観のとおり店内も清掃のゆき届いたテーブルがスラッと並び、明るすぎない照明が落ち着きある雰囲気を作り出している。

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品書きに目をやり、いつも通り『もりそば』を注文。温かいお茶をすすりながら、改めて品書きをジックリと眺める…中華そばや各種タネ物が並ぶ中、この店のオススメは『かき揚げもり(750円』とのこと。冊子の品書きと別にされたクリアホルダーの中にセット物もあった。中華そばやもりそばに『ちらし』がついて900円。ありがちな、ミニカレーライスやミニかつ丼なんかじゃないところが逆にそそられる…『ちらし』ってどんなだろ?生魚がのってなくて、レンコンやカンピョウ、シイタケを甘く煮たやつが酢飯に混ぜられてて、上に茹で海老を半分に切ったやつがチョコンとのってたりするアレかなあ?こういう場所で出すアレはめっぽうおいしかったりするんだよなあ…危ない危ない、さっさともりそば頼んじゃって良かった。

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『ちらし』に思いを馳せていると、もりそばの盆が運ばれてきた。蕎麦粉多めであることを実感させてくれる無駄に艶のない良い色だ。大きめの蕎麦猪口にたっぷりのツユも嬉しい。細からず太からずの蕎麦を2、3本たぐってズッとすする。うん、おいしいおいし…あっ、これはアレだ!香ばしい蕎麦だ!思わずもう2、3本…うん、やはり蕎麦茶のような香ばしさが口の中に広がって実においしい。上山の『一休』『たからや』『松茶庵』に続き4店目、山形市内では初だ!そっかあ〜やはり、山形にもあったかあ〜嬉しいなあ〜とニヤけながらツユにひたしてズズッ、ネリワサビ(本ワサビじゃなくて残念!)をのせてズズズッ!と、夢中ですすった。

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まあまあの濃さの蕎麦湯を猪口にそそいで一服…頭に浮かぶのは「次いつ来よう?」、ここなら七日町に飲み行く前にもりを一枚たぐるのに最高の場所だな…いきなり脂っこい焼鳥やビールを空きっ腹に入れるより、さっぱりした蕎麦を胃袋に入れといた方が身体にもいい気がする。や、まてよ、それだったら『かき揚げもり』を肴に燗酒を1本飲んでくってのもいいんじゃない?揚げ立てサクサクのかき揚げをつまんではチビリ、ツユをすすってはチビリと猪口を傾けながら、妻と「今日はどこ行こう?」「かき揚げと蕎麦でお腹は落ち着いちゃったから、おいしい刺身でも食べようよ」なんて話しながら…おおっ、なんか大人っぽいなあ〜いいぞいいぞ!ただ、問題はあれだな「お酒なくなっちゃったからもう1本…」とか「今度はつまむものがなくなっちゃったからニシンの甘露煮を…」でしたたかに酔っちまって「今日はもう…帰ろっか?」になっちゃう危険性が…やっぱ、もりだけにしとくのが妥当かも!

再来店の可能性:◎

 

伊勢そば

住所:山形県東根市119-1【地図】
営業時間:11:00〜19:00
定休日:不定休
テーブル上の調味料:一味唐辛子、胡椒、チューブわさび
ティッシュの有無:なし
接客:サロンパスくさい店員
画像:もり天 750円

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店に一歩足を踏み入れると、古びた駅の手洗いを思わせる芳香が微かに漂ってくる…コンクリートの床も、座敷の畳も汚れ、店のそこかしこが雑然としている。

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壁の品書きから『もり天』を注文…ネットで見掛けた評判だと600円とのことだったが、原油高などを理由に今月から一気に150円も値上げしたそうだ。壁にかかった“どよまん”の「堅」という色紙を眺めていると、蕎麦が運ばれてきた。

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割箸と同じ太さの蕎麦、はじめからネギが入ってる甘いツユ、冷たくて堅いカキアゲ…噂通りだ。すすることの出来ない蕎麦を咀嚼…あまり蕎麦の香りは感じないが、ウドン粉蕎麦とまでは酷くない…6:4てとこだろうか?

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薄めのツユに蕎麦をひたし、冷たく油っぽいカキアゲをひたしながら食べること30分…どうにか完食。金属のポットに入れられた薄い蕎麦湯を二口飲んで店を出た。

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食べてる途中「あれ、ここはどこだっけ?」と考えてしまう瞬間があった。まるで、アジアの町の裏通りにある食堂に入ったかのような錯覚…悪臭、不衛生、無愛想な店員。テーブルでひとりドンブリと格闘する常連らしき老人の皿を指差し「同じの1つ」と注文すると、不思議な麺がドンブリに盛られ運ばれる。「この泥ネンドみたいな色の麺は何だろう?」と思いながら口に運んで驚く「!」これ…もしかして蕎麦?みたいな…

蕎麦としての善し悪しはともかく、こうして色々と妄想させてくれる個性的な佇まいは嫌いじゃないし、このボリュームで600円だったのならば人気があるのもうなずける。悪い印象ばかり書いてるように感じるかもしれないが、決してそういうつもりはない。この店がここにあることが無性に嬉しい…そんな気持ちになる、不思議な…ホントに不思議な店である。

再来店の可能性:△

 

寿ゞ木 総本店

住所:山形県山形市宮町5-9-8【地図】
営業時間:11:00〜21:00
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子(袋入)
ティッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:もりそば 600円

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山形市内に4店舗ある寿ゞ木そば(もしくは寿々木そば)の本店。各支店では、蕎麦と共に中華そばにも力を入れている印象ですが、ここでは中華を取扱っておりません(でも、丼物とかはある)。イチオシメニューは、5種類の具材で蕎麦を楽しめる『そうざそば(2100円』…まあ、ボクのような「なるべく蕎麦に何も絡ませたくない」人間とは縁遠い存在、「こんなのバンバン注文されたら儲かってしょうがないだろうなあ…」なんて邪推のネタにしかなりません。広くて清掃の行き届いた駐車場に車を停め、暖簾をくぐりました。

明るく清潔な店内、平日の夜7時とあって他に客の姿はなし…テーブル席に腰をおろして品書きをチラリと一瞥、もりそばを注文。あれ?めずらしいな…もりそばとざるそばが同じ値段だ。品書きに改めて見入ると『そうざそば』以外にも『板そば(1155円』や季節限定の『牡蠣そば』など気になるメニューがチラホラ…や、いいのいいの!もりでいいの!

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「おまたせしました」と品の良いおかみさんが盆を運んできてくれた。ふうん…太めの蕎麦がパサッと盛られ随分少なく見える…ワサビも本ワサビでないので正直言って第一印象はあまり良くなかった。が、蕎麦をひと口すすって「ん?」と思う…凄く絶妙な茹で加減の蕎麦が、冷水できっちり締められているので、コシが強いこと強いこと!芯があるわけでないのに、歯応えがしっかりしてて噛み続けてる間ずーっと蕎麦の香りが口に広がり続ける。普通、ご飯や小麦粉の麺だったら「そんだけ咀嚼したら口の中で溶けてる」ってとこまで噛んでも、まだ口の中に蕎麦がいる、蕎麦の香りが漂い続けてくれるのだ。

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これが、老舗の底力というやつなのか「儲かってしょうがないだろう」なんて嫌味っぽいこと考えてた自分を恥ずかしく思う程おいしい蕎麦であった。少なく感じた量も、みっちり咀嚼させていただき(2日後アゴが筋肉痛になる程に!)蕎麦湯を飲み干したら、しっかり満足できました。帰りにはレジ横に「ご自由にどうぞ」とあった揚げ玉をひと袋いただいて店を後に…考えてみれば、もりそばざるそば同料金なんて思い切りのいい態度といい、すごく気前のいい店なのかも?いやはや、御見逸れいたしました。

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再来店の可能性:○

竹ふく

住所:山形県山形市上町2-3-1【地図】
営業時間:11:30〜15:00、17:00〜19:00
定休日:水曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:店内BOXティッシュ一個
接客:気にならない
画像:もりそば 680円

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ご主人の生家は東原町の『梅蕎麦』、東京神田の『まつや』で6年修行した後にこの店をオープンしたとのこと。この店のファンはボクの周りに多く、義親や親しい友人にも何度か薦められ食べに来ているのだが、何せ蕎麦の道に入る以前のこと故、「なるほど、おいしい」以上の印象はない。あの頃に比べれば、複雑な蕎麦の香りについてちょっとは感じられるようになった今、自分がこの店の蕎麦をどう感じるか…そんな期待を胸に暖簾をくぐった。

整頓された清潔な店内。座敷席に腰をおろして品書きを拝見…この店で人気だという季節の変わり蕎麦である『ゆず切り』と通常の蕎麦の二種類が楽しめる『二色せいろ(940円』や『板そば(1260円』『大板そば(1890円』を気にしつつ、いつも通り『もりそば』を注文。お茶をすすっていると、貸切状態だった店にお客さんがワラワラ…あぁ、こんなに混むなら誰もいないうちに店内写真撮っておけば良かった…いつも、つい「まずは食べてから、食べてから余裕があったら店内写真を撮ろう」なんて思ってるとこういうことになってしまうのだよなあ…うなだれてるうちに、店内は満席に!閉店間際とはいえ、やはり人気店はあなどれないなあ

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感心してると盆が運ばれてきた。梅蕎麦によく似た極細蕎麦だが、あちらほど短くはないな…2、3本たぐって何もつけずにズズッ、コシのある十割蕎麦の香りがフワリと広がり、遠くにゆずの風味を感じる。ツユをつけズズズッ、本ワサビをのせてズズズッ。う〜ん、やはりここまで細いと、2、3回噛んだだけで飲み込んでしまうような人はいいかもしれないけど、普段から咀嚼回数が多く、しかも蕎麦に関しては香りをじっくり楽しみたいので、さらに多く噛んでしまうボク的には微妙だなあ…長く咀嚼するうちに口の中で空気と混ざり過ぎて食感が悪くなってしまうのだ。

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蕎麦の香りを楽しみつつ、頭をひねりつつたいらげると、お楽しみの蕎麦湯!ここも梅蕎麦同様かなりトロトロの蕎麦湯だと聞いていたので、あのクセになる舌触りと香りを楽しみにしていたのだ。ツユの残った蕎麦猪口にトロ〜リとついで、鰹節の香るやわらかい湯気に顔をつっこみゾゾッとすする。うん、梅蕎麦よりは薄いけどおいしい!チビリチビリとつぎ足し、段々薄くなるツユの風味を惜しみつつ最後まで飲むと、最後の最後が一番蕎麦の香りが強く「あ〜蕎麦を楽しんだ!」という満足感にひたれて嬉しいのだ。ごちそうさまでした

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再来店の可能性:○

 

松茶庵

住所:山形県上山市河崎2-4-12【地図】
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休
テーブル上の調味料:一味唐辛子、胡椒、辣油
ティッシュの有無:店内BOXティッシュいくつか
接客:気にならない
画像:もりそば 500円

おかしい…正月休みの間しばし蕎麦から離れていたせいか、昼休み近くなり腹が減っても何だか蕎麦という気分にならない…もっと、ラーメンとか揚げ物とか…つまりは、蕎麦にハマる以前の味覚に戻ってしまったようであった。まいったなと思ってるうちに昼休み…でも、まだふんぎりがつかない。理性は蕎麦を、本能は油を求めてキッパリと意見が対立してしまっている。蕎麦に踏み切れない理由はもうひとつあった…この辺りにある、本やネットで調べた「おいしい」と評判の店はほとんど行き尽くしてしまったのだ。あとは、中華そば等バラエティーなメニューを扱う店にイチかバチかで入ってみるしかないのだ。おいしい蕎麦である可能性が高いのであれば、まだ本能を説き伏せる事もできるだろうが、可能性が低いとなると俄然分が悪い。

8割方、会社近くのラーメン屋に気持ちが固まったのだが、外に出るとさっきまでの晴天が嘘のように雨が降ってる。これは、ある意味チャンスだ!本能に「雨の中を傘さしていくのもダルいから、どうせなら車で出ましょうよ」と誘いをかける「そっかあ、まあ…そうだな」よし、ノッた!車に乗っちまえばこっち(どっち?)のもんだ、中華そばのおいしい店を何軒か素通りした後、バスターミナルの先にあるこの店に入った。

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せまい駐車場にどうにか車を押し込み、暖簾をくぐる。テーブル席に座って品書きを見やる…と、『もりそば(500円』えっ!ご、ごひゃくえん?これはヤバいなあ…ここらの相場は550円で、それでもウドン粉蕎麦の出てくる確立が低くはないのに500円とは危険だ…しかし、品書きの蕎麦メニューは少なくないし、座敷きのお客さんにはちゃんと蕎麦湯も出てるようだ…よし、と意を決して『もりそば』を注文。改めて他のメニューに目を通す…『ざるそば(550円』『鴨なんばんそば(750円』大盛りは各種100円かあ…やはり、ここらの店に比べるとかなり安い価格設定だ。それに、中華そば、うどん、ドンブリの各メニューもかなり品数が多く、ウドン粉蕎麦の気配が濃厚に…戦々恐々としていると、おばちゃんが盆を運んできた…

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あれっ?見るからにおいしそうな蕎麦だ。ウドン粉が多いと妙にツヤツヤしてるんだけど、そんなことない…細打ちで、いい色してる…しかも、これ手打ちどころか、手切りだよ…蕎麦の太さにちょっとバラつきがある。こんな細いのよく切れるなあ…感心しつつ、2、3本たぐってズズッ!甘味のある蕎麦の香りがパッと広がり、咀嚼と共にあのクルミのような香ばしい匂いが口いっぱいに広がる「ええ〜っ?えぇ〜」心の中で驚愕しつつ、もうひとたぐりズズズッ!やっぱり…『一休』『たから亭』2軒の正直あまり量の多くない蕎麦でしか体感したことのないこの香りが、500円の蕎麦で味わえるとは!ツユにひたしてズズズッ!本ワサビをのせてズズズッ!おいしい…文句なしにおいしい…

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十割で細くてブチブチ切れる蕎麦の店を思い出しつつ、石臼だの自家製粉だのと看板に仰々しく書いてなくても、こんなにおいしい二八蕎麦をこんなに安く食べさせてくれる店があるのだなあ…ていうか、もう少し宣伝上手ならアソコとかアソコみたいに立派な店舗と大きな駐車場が作れるだろうに…いやいや、それをしないとこがアレなんだろうな、不器用というか何というか…この店の店主を勝手に想像して、勝手に感動。漬け物も青菜漬けと白菜漬けがたっぷり、蕎麦湯はまあそんなにドロドロではないが、それは高望みというもの…ツユも多めでホント素晴しい!

今のところ、山形で一番…いや、ボクの人生の中で一番おいしくてリーズナブルな蕎麦屋さんだと思います。まあ、今日たまたま大当たりの蕎麦だったという可能性がなきにしもあらずなので、近日中にもう一度来ます!ていうか、妻にも友人にも、あらゆる知り合いに紹介したくなる店だよココは!こんな蕎麦をこんな値段で食べられる店、なかなか無いよ!

再来店の可能性:◎

《関連記事リンク》山形ラーメン消化機構『松茶庵』

 

近江屋

住所:山形県山形市本町2-2-26【地図】
営業時間:11:30〜14:00、16:00〜20:00
定休日:不定休
テーブル上の調味料:一味唐辛子、胡椒(ギャバンブラック)、酢
ティッシュの有無:店内BOXティッシュ1個
接客:気にならない
画像:もりそば 550円

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七日町から東に2本ほど入った通りにある老舗で、なんと創業80年になるという。以前からこのあたりを散歩していて、おいしいかそうでないかは別として一度入ってみたいと思っていた店の一軒だ。暖簾をくぐると、店奥にドーンと大きな蔵の扉がある。中は座敷席になっていて普段は開いているそうだが、この日は三が日の真只中で客も我々だけ…襖が閉められていた。テーブル席に腰を降ろして『もりそば』を注文…厨房をチラッとのぞくと、応対してくれたおばちゃんが1人きり…テキパキと動く背中にウドン粉蕎麦じゃないことだけ祈って茶をすすった。

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「はい、どうぞ」おばちゃんが置いた盆をのぞきこむ、おおっ!いい意味で予想を裏切る、手打ち手切りのちょっと平たい蕎麦…おいしそうじゃない?まずはそのままズズッ!うん、香りもコシも申し分なし!口の中で蕎麦粉が胸をはってるような、立派な山形の蕎麦だ。ツユをつけズズズッ!ワサビをのせ…あら?ワサビが随分少ないし、粉ワサビかあ…でも。550円なんだから贅沢は言うまい、ズズズズッ!下調べしてなかった分、期待がなかったので満足度も高めである。

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少々短かめではあるけど、この平たい蕎麦ってのもなかなかいいもんだなあ…アチコチ食べてて思ったんだけど、細打ちだと咀嚼してるうちに空気が混ざり過ぎちゃって蕎麦の食感を楽しみきれないし、太打ちだとちょっと野暮ったい…そこにきてこの平たいのは、香りと食感を両方満喫できる気がする…あくまで、個人的な趣向ではございますが…

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薄めでも風味はしっかりの蕎麦湯をすすりながら青菜漬けをポリポリ…今冬は蕎麦屋巡りのおかげで、色んな青菜漬けを食べ比べることができて何だか嬉しい。この、上手に噛まないと歯にはさまっちゃうのも楽しいんだよな…これから、春夏と漬け物の種類も変わってくのかと思うとワクワクする…あ、テーブルに常備されてる揚げ玉も最後のひと口にパラパラと入れてみたけど、おいしかったです。妙にキレイでウソくさい揚げ玉じゃなく、ちゃんとした天カスでした。ごちそうさま。

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再来店の可能性:○

 

あららぎ

住所:山形県上山市川口字下河原202-3【地図】
営業時間:11:00〜15:00
定休日:火曜日
テーブル上の調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:店内BOXティッシュいくつか
接客:気にならない
画像:もり蕎麦 735円

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雪は落ちてこないもののシンシンと冷え込みのきつい昼時、上山郊外で本格的な蕎麦を食べさせる店として『原口そば』と並び人気のあるこの店の暖簾をくぐった。座敷きに陣取る背広姿の男性陣は、会社経営者か役員かという恰幅の良い方々ばかり…だからというわけではないが、反対側のテーブル席奥へソソソ…と入っていくと、エアコンの音がゴンゴンと凄まじい。しかし、もう腰を降ろしてしまったので観念

品書きに見入る…自分の信条からすると、ここは『もり蕎麦』で行くべきだろうが、噂に聞いたこの店の一番人気は二八蕎麦と十割蕎麦が三種類の切り方で相盛りにされてる『板蕎麦(1150円』だそうで、見回すと確かに他のお客さんはみな板を食べているよう…しかも、もりも二八(735円)と十割(945円)の二種類あるぞ…ムムム、すっかり迷い道に入ってしまったな。どうせなら十割、でも十割で千円近くだすなら板蕎麦、でも昼飯代に千円オーバーは安月給の身の上にはちょっとキツい、だったら二八のもり、どうせなら十割…キリがないので「身の程を知れ!」と自分に言い聞かせ、やっとのことで二八のもり蕎麦を注文。それにしたって、いい値段だよな…

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「おまたせしました」テーブルに置かれた蕎麦を見て、ホッとする…普通のもりでも板に乗っており、量も多めで嬉しい。まずは2、3本たぐってそのままズズッ…うん、おいしい!二八でも充分蕎麦の香りが高く、コシも強い。ツユをつけてズズッ、ワサビがわりの辛味大根をチョンとのせてズズッ!手切りなのだろう蕎麦の太さが微妙にバラついてるのが食べてて楽しい。

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うるさかったエアコンがフト静かになると、店内BGMに琴の音が流れてることに気づいた。思いの他たっぷりだった蕎麦に満足し、蕎麦湯をすすりながら南蛮漬けをつまむ…おおっ、ここも漬け物がおいしい。のんびりしてると、おばちゃんが新しいお茶を持って来てくれた…蕎麦湯も全部飲む気なので、さらにこのお茶まで飲んだらタプタプに…と思うが、心使いが嬉しい。いい値段するだけのことはあるなあ…と納得しつつ店を後にした。

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再来店の可能性:○

 
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プロフィール

 禿生 * hagenama

Author: 禿生 * hagenama
喰いしんぼう中年男子
1968年12月生 A型

【プロフィール詳細】

昔からラーメンが大好きで「蕎麦はイマイチ腹もちが…」などと思っていたボクですが、40代を目前にして蕎麦の魅力に開眼!楽しみ方を模索しつつも、今までスルーしていた蕎麦屋開拓にいそしむ毎日です。そんな日々自分の中で変化成長する蕎麦への思いを綴っておこうと思いこのBLOGを書き始めました。

記事はあくまで、ボクの超個人的な評価にすぎません…異なった感想をお持ちの方もいらっしゃると思いますがご了承ください。ご意見・追加情報等ございましたら是非コメントください。

管理人が不適切と判断したコメント・TBは予告なく削除させていただく場合がございます。また、画像および文章の著作権は禿生にありますので、無断での転用・転載はお断りします。hagenama@yahoo.co.jp
 

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